大城立裕

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大城 立裕(おおしろ たつひろ、大正14年(1925年9月19日令和2年(2020年10月27日)は、日本の小説家沖縄県出身で初となる芥川賞作家として知られている。

来歴[編集]

沖縄県出身で既婚者。長男あり。

太平洋戦争においては中国で終戦を迎える。日本に帰国後は高校教師となり、後に琉球政府職員となった。作家としては沖縄県立博物館(現在の沖縄県立博物館・美術館)の館長を務めながら、創作活動を続けていた。

沖縄の歴史文化を題材にして小説や戯曲を執筆し、昭和42年(1967年)に米兵によるレイプ事件を描いた「カクテル・パーティー」で沖縄出身の作家として初めて芥川賞を受賞した。平成27年(2015年)には短編小説「レールの向こう」で川端康成文学賞を受賞する。

米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設には反対の立場をとっていた。平成27年(2015年)5月17日に開かれた辺野古移設に反対する沖縄県民大会では共同代表を務めていたが、高齢のこともあって当日は体調不良により欠席し、自らは「県民大会の成功を祈ります」とのメッセージを寄せていた。

令和2年(2020年)10月27日午前11時10分、老衰のため、沖縄県北中城村病院死去した。95歳没。

著書[編集]

  • 『カクテル・パーティー』(文藝春秋、1967年)のち角川文庫岩波現代文庫 
  • 『小説琉球処分』(講談社、1968年)のちケイブンシャ文庫講談社文庫 
  • 『白い季節』(沖縄風土記社、1968年)
  • 『現地からの報告・沖縄』(月刊ペン社、1969年)
  • 『内なる沖縄 その心と文化』(読売新聞社、1972年)
  • 『ぱなりぬすま幻想』(三笠書房、1972年)のち角川文庫
  • 『同化と異化のはざまで』(潮出版社、1972年)
  • 『恩讐の日本』(講談社、1972年)
  • 『風の御主前 小説・岩崎卓爾伝』(日本放送出版協会、1974年)のち角川文庫、ケイブンシャ文庫
  • 『神島』(日本放送出版協会、1974年)
  • 『白い季節』(日本放送出版協会、1976年)
  • 『沖縄、晴れた日に ある転形期の思想』(家の光協会、1977年)
  • 『まぼろしの祖国』(講談社、1978年)
  • 『華々しき宴のあとに』(日本放送出版協会、1979年)
  • 『沖縄歴史散歩 南海を生きたもう一つの日本史』(創元社、1980年)
  • 『私の沖縄教育論』(若夏社、1980年)
  • 般若心経入門 ─自由自在に生きる266文字の知恵』(光文社、1981年)
  • 『朝、上海に立ちつくす──小説東亜同文書院』(講談社、1983年)のち中公文庫
  • 『神女』(筑摩書房、1985年)
  • 『花の碑』(講談社、1986年)
  • 『天女死すとも』(岩波書店、1987年)
  • 『休息のエネルギー―アジアのなかの沖縄』(農山漁村文化協会、1987年)
  • 『私の仏教平和論 戦争を抑止する英知をもとめて』(佼成出版社、1987年)
  • 『神の魚』(新潮社、1989年)
  • 『ノロエステ鉄道』(文藝春秋、1989年)
  • 『沖縄演劇の魅力』(沖縄タイムス社、1990年)
  • 『後生からの声』(文藝春秋、1992年)
  • 『琉球の英傑たち』(プレジデント社、1992年)
  • 『琉球の季節に』(読売新聞社、1993年)
  • 『日の果てから』(新潮社、1993年)のち講談社文芸文庫
  • 『さらば福州琉球館』(朝日新聞社、1994年)
  • 『ハーフタイム沖縄』(ニライ社、1994年)
  • 『二十日夜』(中央公論社、1995年)
  • 『かがやける荒野』(新潮社、1995年)
  • 『世替りや世替りや 戯曲集』(三一書房、1997年)
  • 『光源を求めて 戦後50年と私』(沖縄タイムス社、1997年)
  • 『恋を売る家』(新潮社、1998年)
  • 『水の盛装』(朝日新聞社、2000年)
  • 『真珠道 琉球楽劇集』(琉球新報社、2001年)
  • 大城立裕全集』全13巻(勉誠出版、2002年)
  • 対馬丸』(理論社、2005)のち講談社文庫
  • 『縁の風景 わたしの挿話たち100』(沖縄タイムス社、2007年)
  • 『花の幻 琉球組踊十番』(カモミール社、2007年)
  • 『普天間よ』(新潮社、2011年) 
  • 『真北風(まにし)が吹けば 琉球組踊続十番』(K&Kプレス、2011年)
  • 『命凌じ坂 (ぬちしぬじびら) 自伝琉歌集』(沖縄タイムス社、2013年)

共編著[編集]

  • 悪石島 疎開船学童死のドキュメント(嘉陽安男,船越義彰共著 文林書房、1961年)
  • 沖縄の百年(新里金福共著 琉球新報社編 太平出版社、1969年)
  • 沖縄の伝説 (星雅彦,茨木憲共著 角川書店、1976年) 日本の伝説2
  • 対馬丸(嘉陽安男,船越義彰共作 理論社、1982年)
  • 最後の般若心経 貧しさから豊かさの超克へ (松原泰道共著 徳間書店、1987年12月)
  • 大城立裕文学アルバム(勉誠出版、2004年)

出典[編集]