夢みる機械
ナビゲーションに移動
検索に移動
「夢みる機械」 | ||||
---|---|---|---|---|
夢みる機械のカバージャケット | ||||
平沢進の楽曲 | ||||
収録アルバム | 『サイエンスの幽霊』 | |||
英語名 | Dreaming Machine | |||
ジャンル | J-POP エレクトロニクス 平沢 | |||
時間 | 3分59秒 | |||
作詞者 | 平沢進 | |||
作曲者 | 平沢進 | |||
その他収録アルバム | ||||
| ||||
『サイエンスの幽霊』収録順 | ||||
|
『夢みる機械』(ゆめみるきかい)とは、平沢進の楽曲である。「夢見る機械」は誤表記だが、平沢本人もこの表記を使用している[1]。
概要[編集]
2ndソロアルバム「サイエンスの幽霊」に収録されている。
この曲は、諸星大二郎が執筆した同名の漫画には影響はされていないが、関連はあるらしい[2]。
内容は、マッドサイエンティストが色々なことをするというもの。このマッドサイエンティストはハルディン・ホテルにも登場している。
元々、この曲の作成時に朗読のイメージがあって、平沢進はナレーションする事ができると気付き、曲に朗読が入る事になった[3]。
今敏は、本曲と同名の映画を作成していたが、作成中に癌で死去してしまい、その後もマッドハウスが作成を続行していたが、「夢みる機械は今敏の作品であるべき」という理由で作成中止になった[4]。
バージョン[編集]
- フルへ混入 ver.
- 世界タービンツアーなどで演奏されたバージョン。コマンド順序入れ替わっている。
- 還弦主義ver.
- 「凝集する過去 還弦主義8760時間」でリメイクされ、「変弦自在」に収録された。元々、ランキング上位の夢みる機械とテクノの娘は弦が多いアレンジだったため、苦言を呈していた[5]。
- 還弦主義で使用されたアコースティック・ギターは、6弦が「E」ではなく、「F」にチューニングしてある。6弦が「E」だと夢みる機械の演奏が困難になるため、弾きやすくなっている[6]。
- このバージョンにはテスラコイルがフィーチャーされている。
- フジロック ver.
- 2019年と2021年のフジロックで演奏されたバージョン。
- 還弦主義ver.が更にアレンジされており、テスラコイルの登場場面が多くなっている。
- スタジオ音源がリメイクアルバム「RUBEDO/ALBEDO」に収録されている[7]。
ライブ[編集]
ライブでは、テスラコイルが楽器として使われ、サビになると右手を上げる。このポーズはナチス式敬礼を意図したものではなく、「こう呼ばれるとは思ってもいませんでした」とBSPの質問コーナーで答えている[8]。
- 世界タービン・ツアー
- 映像作品「Error」に収録されている。
- フルへ混入ver.。三番のCメロで弓を引くという演出を行った。
- 平沢三幕三時間
- 下巻に収録。フルへ混入ver.。
- PHONON2550
- 1994年のインタラクティブライブ「Adios Jay」以降演奏されていなかったが、このライヴで14年ぶりに演奏された。
- 最初の『モンゴルからスカラプール』の所を、「モンゴルよりスカラープール」と間違えている。
- このライヴからテスラコイルがフィーチャーされるようなった。
- LIVE 点呼する惑星
- 間奏のデストロイギターが特徴的。
- 東京異次弦空洞
- 還弦主義版が演奏された。
- PHONON2555
- 全日のアンコールで演奏。
- FUJI ROCK FESTIVAL 2019
- フジロックver.。
- 間奏時に会人が、テスラコイルを鳴らすためにシンセパッドのような楽器を使用している。この楽器は、既製品のMIDI信号を鳴らすパッドを使っている[9]。
- 映像がFujirock公式YouTubeチャンネルに投稿されていたが、現在は非公開設定である。
- 脱出系亞種音(FUJI ROCK'21)
- ライヴ映像が、2021年10月3日にYouTubeに投稿された[10]。
- 2019年のFUJI ROCKと同じアレンジで演奏された。
- 分厚い本を持って登場し、3番になるとカメラに持ち替え、「スナップショットを一枚」の所で写真を撮る演出をした。
単語解説[編集]
音楽産業廃棄物の不許可用語集を元に作成[11]。
- スカラープール
- べクトルの反対概念。
- テクタイト
- 隕石衝突により生成される天然ガラス。
- グレートブラボーボックス
- 元ネタは、ウィルヘルム・ライヒの『オルゴン・ボックス』とクリストファー・ヒルズの『パイレイ・コファー』。「グレードブラボーBOX」と表記される事もある[7]。
- エントロピー
- 物質・場の状態量の一つ。
- ネゲントロピー
- エントロピーの対義語。
- ナヴァホ
- インディアン部族の一つ。ナバホ。
- テロートマトン
- アモールバッファ
- 愛の蓄積装置。スペイン語で「amor」は『愛』、「buffer」は『緩衝材』、コンピュータ用語で『一時的にデータを蓄積すること』。
- イヨマンテ
- アイヌの儀式の一つ。イオマンテ。
- ヒエロニムス
- トパーズ18フォンツ
- 平沢進が当時使用していたPC「AMIGA」に付属する18個のフォントの事だと言われている。
- ホピ族
- インディアン部族の一つ。
- デラワーカメラ
- ニコラ・テスラが作成した世界初の無線操縦潜水艦。
- 後に平沢はTwitterにて『何故デラワーカメラで検索すると平沢が一番上に出てくる時代なのだ?』と呟いている[12]。
- 2019年のFujirockではデラワーカメラの所で手で長方形を作った。2021年のFUJI ROCKでは実際のカメラを持って登場した。
- 銅線コイル
- トーテム
- トートルポールの事。
脚注[編集]
- 出典
- ↑ “from:Hirasawa 夢見る機械”. X (旧:Twitter). 2023年10月14日確認。
- ↑ 高橋かしこ 2010, p. 18.
- ↑ 平沢進 [@hirasawa] (2022年9月30日). “Q:夢みる機械が好きで、、歌でなくあの朗読するような曲が出来た経緯をお聞きしてみたいのですが……”. 2024年3月21日確認。
- ↑ 椎名治仁 (2021年2月8日). “『パプリカ』の今敏監督の没後10年…未完の映画『夢みる機械』はどうなったのか?”. magmix.jp 2022年9月12日閲覧。
- ↑ 平沢進 [@hirasawa] (2010年6月6日). “弦の人たちに不機嫌になられながら録った本物ですしね。”. 2023年12月28日確認。
- ↑ 平沢進 [@Hirasawa] (2011年1月20日). “もう一つ。私が弾いていたアコースティック・ギターは6弦がEではなく、Fにしてあったのだ。”. 2022年4月10日確認。
- ↑ a b 平沢進 (2023年2月3日). “夢みる機械 2019”. BandCamp. 2023年12月28日確認。
- ↑ 平沢進 (2023年12月2日). BSP FUJI ROCK '19 + 戦法STS 編 (ネット番組). ケイオスユニオン.. 該当時間: 31:49-33:47 2022年10月閲覧。
- ↑ 平沢進 [@Hirasawa] (2019年12月7日). “基本はMIDI信号を発射するパッドの既製品です。”. 2022年4月10日確認。
- ↑ 平沢進 (2021年10月3日). 平沢進+会人(EJIN) - 夢みる機械(FUJIROCK21). Fujirockfestival. 2023年9月24日閲覧。
- ↑ 高橋かしこ 2010, p. 125.
- ↑ 平沢進 [@hirasawa] (2020年1月7日). “何故デラワーカメラで検索すると平沢が一番上に出てくる時代なのだ?”. 2024年1月4日確認。
- 参考文献