円光院
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円光院(えんこういん)とは、山梨県甲府市岩窪町にある寺院である。武田信玄の正室である三条の方(円光院殿)の墓所があり、山梨県の史跡に指定されている。宗派は臨済宗妙心寺派である。
概要[編集]
永禄3年(1560年)に東光寺の説三和尚に請うて開山とし、武田信玄の正室である三条の方を開基として創設された寺院で、甲府五山の1つに数えられる名刹である。寺には宝として武田家系図、信玄寄進状、三条夫人三回忌法語録などが残されている。本堂は戦災で焼失したことがあり、境内墓地に宝饗印塔と呼ばれる三条の方の墓があり、「武田晴信室三条氏墓」として山梨県の史跡に指定されている。
三条の方は左大臣・三条公頼の娘で天文5年(1536年)に武田信玄に嫁ぎ、嫡男の武田義信ら多くの子女を生んだが、信玄の死去の3年前に病死している。なお、彼女の姉は室町幕府の管領で一時期は中央政権を牛耳ったこともある細川晴元に、妹は石山本願寺11世の本願寺顕如に嫁いでいる。後年に武田信玄が織田信長と対立した際、本願寺と連携しているのはこの縁戚関係を利用してのことであり、武田信玄を助ける良き内助の女性であったと伝わっている。