仙台 - 金成線

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仙台 - 金成線(せんだい・かんなりせん)は、宮城県仙台市栗原市金成沢辺を結ぶ東日本急行が運行する高速バスである。本項では、仙台 - 金成線と同様に仙台市と栗原市一迫を結んでいる仙台 - 一迫線(せんだい・いちはさません)についても記載する。

概要[編集]

過去にJRバス東北と東日本急行が仙台駅 - 築館町 - 一ノ関駅・中尊寺間で運行していた。築館町 - 中尊寺間は一般道利用で、東日本急行は主要停留所のみ停車、JRバス東北は一ノ関駅止まりで築館町以北は各停であった。

1999年3月末、JRバス東北が古川本線の築館町 - 一ノ関駅を廃止し撤退。後を引き継ぎ単独運行することになった東日本急行は沢辺系統と一ノ関系統に分離させた。沢辺系統は、くりはら田園鉄道線沢辺駅を終着とし、築館町 - 沢辺駅はノンストップであった(JRバスとの共同運行時代は東日本急行も陸前城生野に停車していた)。また沢辺に夜到着後に滞泊し、翌朝仙台行として出発する便も設定された。

その後利用客は徐々に増え続け、金成町役場(現栗原市金成庁舎)までの延長、築館町 - 沢辺をくりこま高原駅経由への変更、停留所追加などを経て現在に至っている。

なお、くりこま高原駅乗り入れ当初は、築館町 - くりこま高原駅、くりこま高原駅 - 沢辺のみの利用は不可であった。沢辺駅 - くりこま高原駅を運行していた宮交栗原バス「栗夢号しゃとる(高原駅沢辺線・2006年9月末廃止)」や若柳線(現在は栗原市民バス若柳線)と並行していたためと考えられる。「栗夢号しゃとる」の廃止後は、当路線が代替路線としての機能を与えられることとなり、すべての停留所で両方面への乗降が可能になった(仙台駅前 - 北仙台および築館 - 栗原市役所前のみの利用は不可。同区間は短距離かつ他社の路線と並行しているためと考えられる)。

2005年3月1日には同じく仙台と一迫町(現:栗原市一迫)を結ぶ(仙台 - 築館間は仙台 - 金成線と同経路)仙台 - 一迫線が開業した。

2007年3月末でくりはら田園鉄道が廃止となり、4月より沢辺駅への乗り入れが廃止された。

2010年4月1日より、ミヤコーバス仙台 - 築館・栗駒線と仙台 - 築館・一迫間の回数券が共通利用可能となった(ミヤコーバスの仙台 - 築館・栗駒線は2016年10月10日の運行をもって廃止)。

盆正月などの繁忙期は旅客増に対応するため、続行便用の車両をくりこま高原駅や築館町に待機させることが多い。

なお、地下鉄八乙女駅前~泉ICの間は、宮城県道22号仙台泉線を通らずに旧国道4号を通る。この道路は国道から県道(宮城県道22号仙台泉線)に格下げられ、現在は仙台市の市道である。バスがようやくすれ違えるこの道路は、かつての奥州街道七北田宿である。広い4車線ある県道を通らずに、街道を通るこの路線は特急バスの面影を残している。現在は八乙女駅に停車するが、以前は七北田バス停に停車していた。このバス停は特急・急行バスが停車する、仙台市営地下鉄ができる前の「泉市の代表駅」と言うべき存在だった。

運行経路[編集]

仙台 - 金成線[編集]

仙台宮城IC経由

仙台駅前(旧さくら野前) - 広瀬通一番町 - (仙台西道路) - (仙台宮城IC) - (東北自動車道) - (築館IC) - 栗原市役所前 - 築館 - くりこま高原駅前 - 蔵場 - 梨崎 - 栗原市金成庁舎前

泉IC経由

仙台駅前(旧さくら野前) - 商工会議所前 - 県庁前 - 北仙台 - 八乙女駅前 - (泉IC) - (東北自動車道) - (築館IC) - 栗原市役所前 - 築館 - くりこま高原駅前 - 蔵場 - 梨崎 - 栗原市金成庁舎前

仙台 - 一迫線[編集]

[ 三井アウトレットパーク 仙台港 - 仙台うみの杜水族館 - ] 仙台駅前(旧さくら野前) - 広瀬通一番町 - (仙台西道路) - (仙台宮城IC) - (東北自動車道) - (築館IC) - 栗原市役所前 - 築館 - 柳目 - 御免角 - 一迫総合支所前

※休憩希望者が三本木PA通過前に降車ボタンを押すと、三本木PAで休憩を行う。
※三井アウトレットパーク仙台港まで運行するのは土日祝日の1往復のみ。

運行回数[編集]

仙台 - 金成線
  • 仙台宮城IC経由:1日8.5往復(金成行9本、仙台行8本)
  • 泉IC経由:1日1.5往復(金成行1本、仙台行2本)
仙台 - 一迫線
  • 1日6往復。

運賃[編集]

※2017年4月22日現在。

  • 仙台 - 栗原市役所前・築館・一迫間:大人片道1,500円、往復2,400円、回数券(5枚綴り)6,000円
※回数券はミヤコーバス(現在は廃止)と共通利用が可能であった。
  • 仙台 - くりこま高原駅前・蔵場間:大人片道1,600円、往復2,600円、回数券(5枚綴り)6,500円
  • 仙台 - 梨崎・金成庁舎前間:大人片道1,700円、往復2,600円、回数券(5枚綴り)6,500円
  • 三井アウトレットパーク仙台港 - 栗原市役所前・築館・一迫間:大人片道1,700円、往復2,600円
※このほか、仙台駅前 - 八乙女駅前間および栗原市役所前 - 金成庁舎前・一迫総合支所前間の運賃も設定されている(仙台駅前 - 北仙台間および栗原市役所前 - 築館間のみの利用は不可)。

歴史[編集]

  • 1985年昭和60年)1月15日 -仙台 - 築館 - 沢辺 - 一ノ関・中尊寺間(泉IC~築館IC間東北自動車道経由)運行開始。
  • 1999年平成11年)3月27日 - 仙台 - 築館 - 沢辺 - 一ノ関間高速バスの仙台 - 沢辺間を分離する形で運行開始(泉IC経由)。1日4.5往復。(沢辺行4本、仙台行5本)回数券(5枚綴り。料金は現在と同じ)を設定。
  • 2001年(平成13年)8月1日 - 1日7.5往復(沢辺行7本、仙台行6本)に増便。増便分(3往復)は仙台ビブレ(当時)発着、くりこま高原駅経由(うち1往復はくりこま高原駅発着)となる。
  • 2003年(平成15年)4月1日 - 1日10往復に増便。仙台駅前の発着場所が全便西口バスプールに、金成の発着場所が金成町役場(当時)前となる。一部(1日6.5往復)を仙台宮城IC経由に変更。
  • 2005年(平成17年)
    • 3月1日 - 仙台 - 一迫線の運行開始。
    • 8月1日 - バス停追加(栗原市役所前、御免角)。
  • 2006年(平成18年)10月1日 - 仙台 - 金成線にバス停追加(蔵場、かんなりの丘)。全停留所での乗降が可能になる(金成庁舎 - 沢辺間および築館町 - 栗原市役所間を除く)。
  • 2007年(平成19年)
    • 4月1日 - 沢辺駅バス停を廃止。バス停改称(かんなりの丘→梨崎)。
    • 12月16日 - 仙台駅 - 北仙台間のみの利用が不可となる。
  • 2008年(平成20年)8月1日 - 運賃改定。片道運賃を値下げ、往復券・回数券を値上げ。
  • 2009年(平成21年)11月1日 - 仙台 - 一迫線にバス停新設(柳目)。
  • 2010年(平成22年)4月1日 - ミヤコーバスの仙台 - 築館・栗駒線と仙台 - 築館・一迫間の回数券が共通利用可能となる。
  • 2011年(平成23年)
  • 2013年(平成25年)12月25日 - 運賃改定。往復券(2枚綴り)・回数券(5枚綴り)を値上げ。
  • 2015年(平成27年)12月6日 - 仙台駅前の発着場所を西口バスプール(1番)からさくら野前(32番)に変更。あわせて仙台市内の停車地を電力ビル前から広瀬通一番町(仙台宮城IC経由)および商工会議所前(泉IC経由)に変更。
  • 2017年(平成29年)4月22日 - この日より土日祝日限定で、仙台 - 一迫線の1往復を三井アウトレットパーク 仙台港(仙台うみの杜水族館経由)に延伸。また、仙台 - 金成線の泉IC経由の一部を仙台宮城IC経由に振り替え。

利用状況[編集]

仙台 - 金成線
年度 運行日数 運行便数 年間輸送人員 1日平均人員 1便平均人員
2002(平成14)年度 365 7,263 96,832 265.3 13.3
2003(平成15)年度 365 7,347 117,017 320.6 15.9
2004(平成16)年度 365 7,316 132,665 363.5 18.1
2005(平成17)年度 365 7,305 114,117 312.6 15.6
2006(平成18)年度 365 7,313 122,874 336.6 16.8
2007(平成19)年度 366 7,304 119,985 327.8 16.4
仙台 - 一迫線
年度 運行日数 運行便数 年間輸送人員 1日平均人員 1便平均人員
2004(平成16)年度 31 310 2,525 81.5 8.1
2005(平成17)年度 365 3,647 36,462 99.9 10.0
2006(平成18)年度 365 3,650 44,174 121.1 12.1
2007(平成19)年度 366 3,655 53,293 145.6 14.6

関連項目[編集]

外部リンク[編集]