ヤマダ電機LABI1なんば
ヤマダ電気 LABI1 なんば(ヤマダでんき ラビワン なんば)は、大阪府大阪市浪速区(南海難波駅・なんばパークス南側)にあるヤマダ電機初の都心ターミナル立地の大型家電量販店である。
オープンまでの経緯[編集]
ヤマダ電機は、これまで都市郊外の幹線道路沿いに郊外型店舗(テックランド)を展開してきた。近年では出店攻勢を強めて、2005年2月には、専門量販店としては日本で初めて売上高1兆円を達成している。
しかし、都心部ターミナル駅前に展開するカメラ系家電量販店(ヨドバシカメラ、ビックカメラ等)に比べ、店舗面積、従業員一人当たりの販売効率・経常利益率では劣ってしまい、さらに東京や大阪でのヤマダ電機の家電販売シェアは、他の地域に比べて低い(都道府県別家電販売シェア10%未満)といわれる(ちなみにヤマダ電機のお膝元である群馬県では、家電販売シェア30%以上である)。
今後のヤマダ電機の経営目標は、売上高2兆円(全国家電販売シェア20%)の早期達成であり、それを実現するためには、カメラ系家電量販店が立地する都心部ターミナル駅前商圏を切り崩す必要がでてきた。すでに2004年には都市型店舗の実験店として広島市中心部にテックランド広島本店を開店させており、後にLABIに形態転換している。
その試行結果をもとに都市型店舗「LABI」1号店を大阪・難波に出店することにした。大阪地区では2001年5月にビックカメラ(難波千日前)、同年11月にヨドバシカメラ(大阪駅・梅田)が出店し、関西の家電量販店の勢力図が激変した。その結果、日本橋電気街(でんでんタウン)に大きな打撃を与える結果となった。そのような状況の中でヤマダ電機の都市型店舗「LABI」が参戦することになった。
ちなみにLABIとは、「LIFE ABILITY OF SUPPLY(「生活の利便性を供給する」とでもいった和訳になるであろうか)」の略とされる。
概要[編集]
2006年3月10日、大阪・難波の大阪球場跡地(なんばパークス南側)にヤマダ電機初の都市型店舗として「LABI1なんば」が開業した。開業当日は雨天にも関わらず開店前3,000人以上の人々が並び、ヤマダ電機社長山田昇やヤマダ電機CMキャラクター高嶋政伸を迎えての開店式典が行なわれ、終日店内は賑わった。これに対抗してヨドバシカメラマルチメディア梅田やビックカメラなんば店ではポイント還元率向上や特価商品の販売を実施し、大阪地区での家電量販店同士の競争がさらに激化した。「LABI1なんば」の開業は、集客数や商業集積の面で大阪キタ(梅田地区)に押されがちであった大阪ミナミ(難波地区)に活性化をもたらすものとして大いに期待された。
しかし開業当初こそは来店客が多かったものの、店舗の立地場所が難波の繁華街から多少離れている事や、「LABI1なんば」からも距離的に近い、日本橋近辺の店舗と比較しても、さほど価格が安くなかった事もあり、売場や曜日によっては開店当初程の活気はない。この為、現在「LABI1なんば」では集客イベントやタイムセールを行ったり、大阪駅(梅田)から無料シャトルバスを運行したり(現在は廃止)、駐車場料金を1日安い値段で定額にする、商品価格を大幅値下げする等、集客増・売上増へのさまざまな施策を試みているものの、やはり平日の来客数は伸び悩んでいる(休日もヨドバシカメラマルチメディア梅田と比べると伸び悩んでいる)。そのため、従業員に比較的手待ち時間が多く、商品の説明を詳しく尋ねたいなどの場合、来店するのもひとつの選択肢だろう。2007年4月19日に、なんばパークスの全面開業で2階部分が店舗間で繋がったため利便性がやや向上した。
ヤマダ電機の都市型店舗「LABI」は大阪・難波に出店した後、2007年2月23日には仙台駅西口に「LABI仙台」として出店し、7月13日には池袋に「LABI池袋」(ビックカメラ池袋本店隣)、2008年3月7日には「LABI千里」として大阪府豊中市の千里中央駅前にも出店している。さらに、渋谷、高崎、新橋にも出店予定である。
2008年9月20日 食料品・生活雑貨・医療品・洋陶器・ギフト・お酒を取り揃えたフロア(B1F)を追加し、リニューアルOPEN。
特徴[編集]
- ヤマダ電機初の都心ターミナル駅前立地
- 広い売場に80万点の品揃え
- イベントスペース(Namba LABI Gate)の設置
- 無料情報誌(LABI MAGAZINE)の発行
低迷している要因[編集]
- 難波駅から離れている
- 難波の繁華街から離れている
- 難波地区の地下街とは直結していない。
- 厳密には直結しているが、なんばCITY南館か本館南側から南海難波駅改札外コンコースとなんばパークスを経由するので、地下街中心部からはかなり離れている。なお、2007年4月19日になんばパークスと歩道橋でつながったものの、現時点では駅から雨に濡れずに行く事が出来ない(歩道橋部分に屋根が無いため)。
- 競合店舗が多い
- 大阪ミナミ地区には、ビックカメラなんば店(難波千日前)、でんでんタウン(日本橋電気街)等の競合店舗が多い。また近隣のヤマダ電機テックランド店舗(大阪野田店(地下鉄なんば駅から千日前線で約10分)、大阪住之江店(地下鉄なんば駅から四つ橋線経由南港ポートタウン線で約20分)、堺本店(地下鉄なんば駅から御堂筋線経由南海バスで約40分 等)と自社競合してしまう。(特に大阪野田店はターミナル駅ではないものの、地下鉄千日前線の野田阪神駅(起点駅)・阪神電気鉄道本線の野田駅(急行停車駅にして梅田駅から2駅)・JR東西線の海老江駅(同志社前・宝塚方面快速停車駅にして大阪駅との乗継ぎ駅に指定されている北新地駅から2駅)から徒歩2~3分と、純粋な駅からの距離ではLABIよりも近く利便性が高い)
データ[編集]
(2006年3月10日発行の日経MJの記事による)
- 開業日 2006年3月10日
- 売場面積 20,000平方メートル
- 年間売上高 300億円(目標)
- 従業員数 300人
- 投資額 150億円(うち土地48億円)
- 参考・ヨドバシ梅田の投資額 1,500億円(うち土地1,010億円)
フロアガイド[編集]
- 4F:GAME・おもちゃ・イベントスペース
- 3F:パソコン・デジタルカメラ・法人コーナー
- 2F:テレビ・デジタルオーディオ・携帯電話・イベントスペース・タリーズコーヒー・なんばパークス連絡橋
- 1F:エアコン・冷蔵庫・洗濯機・調理家電
- B1F:書籍・ブランド品・生活雑貨・Life & Quality Gift ELENTA
5Fから11Fまでが、駐車場となっている。
交通[編集]
※所要時間は公式サイトによる。
- 鉄道
- 自動車
シャトルバス[編集]
ヨドバシカメラの大型店舗がある大阪駅・梅田地区からLABI1なんばに客を誘導する目的で2006年3月10日から、2008年6月20日までさやま交通からチャーターしたマイクロバスを3台(閑散期は2台か?)、無料シャトルバスとして運行していた。本来はLABI1なんば来客専用のバスであるが、買い物をしているかの確認などを行えないため、キタとミナミを結ぶ無料の交通手段として、来店以外の目的で乗車している人も少なくなかった。地下鉄を利用するのと比べても所要時間に大差が無い為便利で、土曜・休日を中心に利用客が多かった。大阪駅中央北口には黄色いジャンパーを着ているスタッフが常駐していた。(2006年4月下旬頃からは、LABI1なんば館内放送にてシャトルバスの発車時間の案内を行なっていた。
- 運行期間:2008年6月20日まで運行
- 運行日:毎日(LABI1なんば休業日は運休)
- 運行時間:大阪駅中央北口発 LABI1なんば発ともに10時から20時までの約30分間隔(毎時0・30分発が基本だが交通事情により前後する場合がある。(特に土日祝前の五十日にあたる日は大幅な延着も考える必要がある)また時間前に満席になった場合は発車する)
- 運行経路
- 大阪駅前は出発地点と到着地点が違う。乗り場は大阪駅の北側の道路の向かいにある近鉄バス大阪駅北口停留所前(ここは休日に1便の路線バスが出るだけの停留所であったが、2007年3月に運行を休止した)で、ヨドバシカメラマルチメディア梅田のすぐ西側であったが、廃止ではなく休止しているだけであることから「まだ利用されているバス停」であり、公共交通機関としての路線バス停留所前へのやむを得ない停車以外での駐停車は交通規則に反するおそれがあることや梅田再開発でヨドバシカメラ南の道路線形がカーブしていて恒常的な渋滞に拍車が掛かっていることなどから、現在は降車場から100m足らずの梅田ランプ東交差点近くの大阪駅高架下(元の乗り場の南西側)からの乗車。降車場は上述の通り大阪中央郵便局前・大阪駅高速バスターミナル向かい側であった。
- 所要時間:約20分