モーセの律法
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モーセの律法(モーセのりっぽう、英:Law of Moses)とは、モーセがヤハウェから与えられた掟の数々。十戒も含む。
概要[編集]
主にエジプトを脱出した後、荒野で授けられたものを指す模様。つまり記録があるのはモーセ五書の中でも主に出エジプト記、レビ記、民数記、申命記の4つ。
古代イスラエルの建国時には、今で言うところの憲法や法律のような重要な役割を果たしていたともされる。
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の掟の重要な基礎となっている様子。
各宗教における「モーセの律法」の扱い[編集]
ユダヤ教[編集]
詳細は「ユダヤ教」を参照
- 聖典に含まれる。
キリスト教[編集]
- 聖典に含まれる。
- イエス・キリストは新しい戒めとして『わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互に愛し合いなさい。』と付け加えられた[3]。『わたしがあなたがたを愛したように』という部分は、パウロの言葉を使えば『わたしたちのためにキリストが死んで下さったこと』[4]になる模様。
- ガラテヤ人への手紙の中でパウロは、「モーセの律法」の事を『律法は、信仰によって義とされるために、わたしたちをキリストに連れて行く養育掛となった』と表現し、『わたしたちは、もはや養育掛のもとにはいない。』とした[5]。そのため、キリスト教では「モーセの律法」はもはや参考情報程度であり、絶対のものでは無い。
- ちなみに男女平等かと聞かれると、パウロは『すべての男のかしらはキリストであり、女のかしらは男であり、キリストのかしらは神である。』[6]と述べているので、男女平等ではない感じ。でもこの聖句だと指定されているのは指揮系統のようにも見える。
- 女性に教育を受ける機会は一応開かれている。
女は静かにしていて、万事につけ従順に教を学ぶがよい。 — 使徒パウロ、テモテへの第一の手紙(口語訳)2章11節
イスラム教[編集]
「イスラム法」も参照
「モーセの律法」の内容の概要[編集]
特に細かいのは供え物を捧げる事に関して、という印象。内臓や脂肪の扱いまで定められている[7]。あとは、同じ事を言い方を少し変えて反復して表現されている事が多い。「一を聞いて十を知る」というよりは「十伝えるために二十言う」という感じ。
古代のエジプトで行われていた風習の一部を禁止する意図のように見える箇所もあったりする。
安息日とかも出てくる。
印象的な記述[編集]
- 『血は命であるゆえに、あがなうことができる』[8]
- 罪を贖うために供え物を捧げる事が必要、という考え方は古くからあるという事が分かる。
- 『あなたは子やぎを、その母の乳で煮てはならない。』[9]
- 理由が分からないというか、あまり意図が分からない記述もあったりするのだが、こういうの、神と人間では多少カルチャーショックあってもまぁ不思議ではないよね。
- 落穂拾いという、社会的弱者への救済制度が取り決められているのも印象的。配給する訳ではなくて拾わせるというのが、恐らく『公平とあわれみと忠実』という感じなのかな?
どの律法が一番なのか[編集]
- あと『公平とあわれみと忠実』も重要とされた事がある[13]。
キリスト教が供え物を捧げる必要が無い理由[編集]
- 確かイエス・キリストが贖いの犠牲として、ご自分の完全な命を差し出されたから、なのだが、ちょっとソース検索中…。(ウスターソースじゃないよ)
神は、あなたがたをキリストと共に生かし、わたしたちのいっさいの罪をゆるして下さった。 — 使徒パウロ、コロサイ人への手紙(口語訳)2章13節
ご自身の血によって、一度だけ聖所にはいられ、それによって永遠のあがないを全うされたのである。 — ヘブル人への手紙(口語訳)9章12節
御子イエスの血が、すべての罪からわたしたちをきよめるのである。 — 使徒ヨハネ、ヨハネの第一の手紙(口語訳)1章7節
余談[編集]
- ダニエルによると、古代の『イスラエルの人々は皆あなたの律法を犯し、離れ去って、あなたのみ声に聞き従わなかったので、神のしもべモーセの律法にしるされたのろいと誓いが、われわれの上に注ぎかかりました。』[14]とあり、『あのエルサレムに臨んだような事は、全天下にいまだかつてなかった事です。』と書いてあるので、バビロン捕囚の際にはとても大変な状況だったんだと思う。