パクリ疑惑

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パクリ疑惑(ぱくりぎわく)とは、様々な製品や作品に付きまとう「パクリではないか?」という疑惑である。

パクリの哲学[編集]

パクリなのか?参考にしただけなのか?この境界は曖昧である。あるいは偶然良く似たものが出来てしまっただけである可能性もないわけではないが、その可能性は極めて低いものである。

日本人は、中国製の自動車が日本車とデザインが似ているのを見て「パクリだ」と思うが、実は日本の自動車メーカーは昔、外車のデザインをパクリまくっていたのである。

尚、中国にはランドクルーザー40系とそっくりな四輪駆動車が存在する。

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パクリかどうか判断するには、どちらが古いかということが重要な判断規準となる。古いならばパクリでないことの証拠になるが、それ以外の方法でパクリでないことを証明することは極めて困難である。

プロほどパクリ[編集]

商品を売るためには世間のブームに合わせなければならず、プロほどパクリの重要性を知っておりパクリである。そのため作品はすでにあるものを元にして作るものである。素人はそのことを理解していないものが多い。

ここで重要なのは、わからないようにパクることである。まれにわかるようにパクリ宣伝するものがいるが、大抵ここでパクリ疑惑が発生する。

特殊な例[編集]

  • 大日本帝国陸軍三式戦闘機は、ドイツ空軍メッサーシュミット Bf109のパクリ(正確にはライセンス生産)なのだが、アメリカ軍はイタリア戦闘機マッキMC.202フォルゴーレ)をパクったものと誤解していた。
    • 実際は「ライセンス生産したエンジンの大元がBf109E搭載のエンジン(DB601ハ40)」という共通点しかない。
      • このエンジン、ぶっちゃけると欠陥エンジンでドイツ本国では早々に退役している。
    • 上面図を見れば三式戦は中島飛行機特有の直線翼なことが解る。
      • というか三式戦主翼最大の特徴は「翼の左右ビームが胴体を横断して貫通してること」で、これは機体全体の強度に影響あるので柔らかく脆いBf109なんぞメじゃねえ「900km/h近い急降下制限速度」が実現している。
      • つか翼面積アスペクト比7.2で高速一撃離脱全開、重戦の三式戦とアスペクト比6.0で旋回戦上等、軽戦のBf109系じゃ設計思想が違うので真似する意味が全くない。Mig-25に格闘戦させるようなもん。
    •  そもそも最大の特徴なラジエーターの位置がメッサーシュミット系統(主翼下)と全く違う、むしろアメリカ軍のノースアメリカン P-51マスタング(胴体下)にそっくり。
    • ちなみに三式戦のエンジン改変版な五式戦は液冷から空冷へのエンジンマウント大改造を行うにあたってフォッケウルフ Fw190のエンジン接合部分を参考にした。
  • ロシア製のカラシニコフ突撃銃は、ナチスドイツのMP44のパクリ(あるいは参考にしたもの)であることは明らかだが、開発者のミハイル・カラシニコフ氏は、それを認めようとせず「アメリカのM-1ライフルを参考にした」と主張している。
    • 外見で言うとMP44に似てるかもしれんけど、ガスブローバック構造がカラシニコフの言うとおりM-1ライフルの影響が濃いけどな。
  • アメリカで2014年にテレビ放送されたドラえもんを観た大人たちの多くは、未来からタイムマシンロボットが送り込まれてくるなんてターミネーターのパクリだと思ったに違いない。しかし、ドラえもんの方がターミネーターよりも古いのである。
  • 宇宙戦艦ヤマトのアナライザーはスターウォーズのR2D2のパクリではない。ヤマトの方がスターウォーズよりも古いのである。
  • スタートレックの古いテレビ版にはタロス星の幻怪人というアバターと良く似た物語がある。アメリカの映画監督がスタートレックを観たことがないとは考えにくい。
  • 2018年TBS系のテレビドラマ『大恋愛〜僕を忘れる君と』は2004年の韓国映画『私の頭の中の消しゴム』のパクリ疑惑が囁かれたが、『私の頭の中の消しゴム』はそもそも2001年放送の読売テレビの『Pure Soul〜君が僕を忘れても〜』のリメイクで、リメイク作が韓流ブームに載って、国内の原作が霞んだ格好になった。
  • 日本で2021年7月から放送を開始した「彼女はキレイだった」(関西テレビ)、他部署からファッション誌に異動した編集部員のヒロインがチーフの男性に恋するといった設定から、先に放送した「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」(TBSテレビ)のパクリ疑惑が囁かれたが、「彼女は…」は2015年に韓国MBCで放送されたドラマのリメイクである。

パクった者の心理[編集]

パクったという自覚が有っても無くても、パクリ疑惑を掛けられた殆ど全ての者は、パクリを否定する傾向がある。故に、誰の目にもパクリであることが明らかである場合には、本人が認めようと否定しようと、パクリであると見なすのが妥当である。

意図せずに、良く似たものを作ってしまっただけで、本当はパクリでない場合もあるかも知れない。しかしそれでも、パクリと見なされてしまうのは仕方がないのである。