「第2回エンペディア大賞」が2月いっぱい開催中です。2024年に作成された記事の中から、お気に入りの記事に投票しましょう!
VRグループ
VRグループ(フィンランド語: VR-Yhtymä Oyj(読み:ヴェーアェル), スウェーデン語: VR-Group Abp)とはフィンランドの国有鉄道会社である。
概要[編集]
フィンランドの大半の旅客列車を運行しており、毎日約250本の旅客列車の長距離列車と約800本の地域列車を運行している。2017年現在での従業員数は7500人、純売上高は12億5100ユーロであり、VRはフィンランドの公共交通市場で最も重要な事業者の一つである。
ちなみにVRとはフィンランド国鉄という意味のSuomen Valtion Rautatietから取られている。
ちなみに日本のJRグループと名前もロゴも似ているのはたまたまである。少なくともフィンランド語で鉄道を意味するRautatieは英語のRailwayを由来・借用語としていないので本当にたまたまである。
現在は国が株式を100%所有する公開有限会社である。
歴史[編集]
フィンランドでの鉄道建設が始まったのは、他のヨーロッパ諸国に比べては遅かった。最初に開業したのは1862年1月31日にヘルシンキ-ハメーンリンナ間(現ヘルシンキ=リーヒマキ線、リーヒマキ=タンペレ線)で開業した。開業当時フィンランドはロシア帝国領だったため当時のロシアの首都サンクトペテルブルクへの接続が優先され1870年には完成した。さらに線路はロシア軌間(1524mm、現1520mm)で建設された。1959年、脱ロシアを目指すため軌間を標準軌への短縮が検討されたが、実現には至らなかった。
1876年にはヘルシンキ-ヘメーンリンナの路線がトイヤラ経由でタンペレまで延伸された。同時にトイヤラからトゥルクへの支線(トゥルク=トイヤラ線)も開業した。これにより国内の重要な3都市が結ばれた。1878年にはハーパマキ、セイナヨキを経由しヴァーサまで接続した。その6年後にはラップランド(ラッピ県)の県庁所在地ロヴァニエミまで到達した。
鉄道建設は20世紀に入っても続けられた。パルカノからセイネヨキを結ぶ路線(タンペレ=セイナヨキ線の一部)と言った南部から北部への接続を大幅に短縮する重要な区間が開通したのは1960年代から1970年代にかけてである。
電圧25㎸50Hzでの大規模な電化計画は1968年から始まった。その1年後海岸線 (VR)のヘルシンキ中央駅からキルコヌンミ駅まで電化された。
2012年にVRは150周年を迎えた。
2022年4月6日に、ロシアによるウクライナ侵攻に考慮しVRはロシアとの鉄道貨物輸送を計画的に可能な限り廃止することを決定した。さらにフィンランドがNATOに加盟しその結果、軍事戦略上の理由からフィンランドの鉄道網を部分的に標準機に改軌することを改めて検討された。
組織[編集]
VRは以下の3つの事業体に分割されている。
- VR旅客サービス
- VRフリートケア
- VRトランスポイント
VR旅客サービスには以下の子会社が含まれており、Oy Pohjolan Liikenne Abはヘルシンキでバス輸送を行い2019年までには長距離輸送も行っていた。Avecra Oyは駅や列車のキオスクや食事サービスを提供している。VR Serige ABとその子会社はスウェーデンで旅客輸送を行う。
VRフリートケアはVR Kunnossapitoで組織され、鉄道車両の検査を行う。ヘルシンキ、タンペレ、コウヴォラ、ヨエンスー、コッコラ、オウル、ピエクサマキに車両基地と車両工場がある。
VRトランスポイントは道路輸送と貨物輸送を行っている。VRは2社の株式を50%それぞれ保有しているほか、タンペレの製紙工場にロジスティクスサービスを提供するSeaRail Oyも所有する。VRは他にも子会社や株式を保有している。
現状[編集]
現在の路線網は主に単線である。ただしヘルシンキ近郊では複線区間が多い。
2018年現在、鉄道網の総延長は5926㎞でうち3330㎞が電化されている。また5234㎞が単線で、692㎞が複線または複々線である。旅客列車の最高速度は時速220㎞、貨物列車が時速120㎞となる。
速度[編集]
在来線の最高速度は時速160㎞。ただし、時速140㎞より高速で走行するには運転士を追加する必要があるため、遅延時の遅れを回復するときしか時速160㎞は出せない。ただしヘルシンキ-ケラヴァ-タンペレ-セイナヨキ間及びヘルシンキ-エスポー-カルヤ-トゥルク間は2003年に時速160㎞での運転が許可された。
ペンドリーノは例外で2006ケラヴァ-タンペレ間とカルヤア-サロ間は時速200㎞、エスポー-カルヤア間とサロ-トゥルク間は時速180㎞で走行が可能である。
車両[編集]
機関車[編集]
蒸気機関車[編集]
以下はいずれも引退している。
電気機関車=[編集]
- Sr1型:外交上の理由でソ連からの発注車が多い。しかし電気部品の多くはフィンランド製である。愛称はシベリアの狼(Siperian susi)
- Sr2型:最高時速230㎞を出せる。ただし普段はインターシティ列車を時速160㎞で牽引している。また重量貨物も牽引できる。46両が在籍。
- Sr3型:シーメンス・ヴェクトロンというシーメンス社製の機関車。2017年から使用開始。
ディーゼル機関車[編集]
- Dr12型:
- Dr13型:
- Dr14型:貨物駅や操車場で使用
- Dr16型:1985年登場。当初最新技術すぎたためか問題が多く発生した。
要するにこれとかこれ - Dv12型:一般的な貨物列車、旅客列車牽引用
- Dv19型: