道家祖看記
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道家祖看記(どうけそかんき)とは、永禄年間の織田信長に関する史料である。
概要[編集]
著者・成立年代[編集]
著書の末尾に寛永20年(1643年)12月16日とあるため、これが成立年月日と推定される。著者は道家祖看で、京都の清浄華院塔頭松林院の住持である。この著書は祖看が、父の尾張守の「申置し」を書き留めたもので、また、立入直頼の所望もあって執筆されたという。直頼は立入宗継の孫で、宗継と尾張守の妻は姉妹(共に磯貝久次の娘)である。
内容[編集]
全1巻。朝廷の所領を回復するように正親町天皇が出した綸旨を、御倉職の宗継が道家尾張守の仲介で織田信長に伝えた経緯とその状況、そして桶狭間の戦いと永禄6年(1563年)以降の信長の活躍を記している。
当時、畿内は三好政権の全盛期で、三好長慶に知られないように隠密裏に信長への使者が派遣されたとしている。また、桶狭間の戦いがあった日を永禄3年(1560年)5月「18日」[注 1]としている。以後、信長の活躍を永禄6年から天正元年(1573年)まで、年月日を付けて記録している。ただし、信長の美濃国稲葉山城攻略を永禄7年(1564年)としているなど[注 2]、誤記が見える場所も見られる。