辻久子
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辻 久子(つじ ひさこ、本名:坂田 久子(さかた ひさこ)、大正15年(1926年)3月16日 - 令和3年(2021年)7月13日)は、日本のバイオリニストである。大阪芸術大学名誉教授。辻久子弦楽塾塾長。戦前から天才少女と言われたバイオリニスト。
略歴[編集]
6歳から父親にバイオリンを学び、昭和13年(1938年)に第7回音楽コンクール(現在の日本音楽コンクール)で1位になり、「天才少女の出現」として12歳で高く評価されるようになった。15歳で四大バイオリン協奏曲を2夜連続の演奏会で弾いたという。
諏訪根自子や巌本真理と共に女性奏者として同時代の楽壇をリードし、昭和30年(1955年)には来日したソ連の巨匠・ダビッド・オイストラフにその技量を認められた。以後、ソ連をはじめとした欧州で演奏旅行を行なって精力的な活動を続ける。昭和48年(1973年)には自宅を売って名器ストラディバリウスを3500万円で購入したことで話題になった。
平成5年(1993年)、弦楽塾を大阪市内に開設し、「音楽と共に人間性を磨く」ことを目的に掲げて、子供から高齢者まで幅広い層の指導や後進の育成に尽力した。大阪芸術大学名誉教授を務め、平成元年(1989年)には紫綬褒章を受章した。
辻の人生は織田作之助の短編小説・「道なき道」のモデルになったり、昭和59年(1984年)のテレビ連続ドラマ・「弦鳴りやまず」で描かれたりしている。
令和3年(2021年)7月13日に大阪市内で死去した。95歳没。
役職[編集]
- 日本演奏連盟関西委員会委員