藍 (植物)
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藍(あい)とは、青色系を染め出す代表的な染料作物である。濃青色で、藍色の染料を採るために栽培されるタデ科の一年草である[1]。
概要[編集]
藍には蓼藍・山藍・琉球藍・インド藍などがあるが、日本では蓼藍が染料の中心として用いられた。これは中国から渡来し、奈良時代には栽培されていた記録も確認されている。室町時代には京都に寝藍座(九条座)が存在し、阿波国から兵庫に藍が搬入が行なわれていた。近世までに藍の主要産地として発展したのは山城国・尾張国・美濃国であり、その後に大坂・京都近郊に移った。江戸時代では阿波徳島藩が吉野川流域一帯に藍作を拡大させて特産物として藩の専売制にした上で全国に販売した。
マシュ・ペリーの黒船来航で開国されると、インド藍の輸入が行なわれ、さらにその後は化学染料が登場したこともあり、藍は急速に衰退を遂げた。