湯浅博
湯浅 博(ゆあさ ひろし、1948年 - )は、ジャーナリスト。元・産経新聞論説委員。公益財団法人国家基本問題研究所企画委員兼研究員。
経歴[編集]
東京生まれ。中央大学法学部卒業。産業経済新聞社に入社。千葉支局を経て、政治部、経済部。この間、大蔵省、外務省を担当。1988-1989年プリンストン大学Mid Career Fellow。1989年ワシントン支局記者、1992年外信部次長、1995年ワシントン支局長、1998年シンガポール支局長[1]。2002年7月産経新聞特別記者・論説委員[2]、2018年6月客員論説委員[3]。国家基本問題研究所の企画委員[4]、主任研究員[5]、研究員も務める[6]。
人物[編集]
河合栄治郎の門下生が結成した社会思想研究会のメンバーで[7]、1970年に「花草会」(社会思想研究会会友の学生の東京読書会)の幹事を白川方明(当時東大経済学部2年生。のち日銀総裁)とともに引き継いだ[8]。2007年に櫻井よしこらが設立した国家基本問題研究所の企画委員、主任研究員、研究員を務める。国家基本問題研究所に加わった社会思想研究会メンバーには田久保忠衛、髙池勝彦、梅澤昇平、住田良能などがいる[7]。
2015年10月から産経新聞に河合栄治郎の評伝「独立不羈 河合栄治郎とその後の時代」を連載し[9]、2017年2月に『全体主義と闘った男 河合栄治郎』(産経新聞出版、発売:日本工業新聞社)として刊行した。帯には「田久保忠衛氏、木村汎氏、竹内洋氏 激賞‼」と記載されている[10]。2018年12月29日に安倍晋三首相はフェイスブックに「年末年始はゴルフ、映画鑑賞、読書とゆっくり栄養補給したいと思います」「購入したのはこの三冊」と投稿し、写真には百田尚樹の『日本国紀』、垣根涼介の『信長の原理』とともに『全体主義と闘った男 河合栄治郎』が写っていた[11]。
著書[編集]
単著[編集]
- 『五千万円念書の深層――ドキュメント千葉県政変300日』(千葉サンケイ新聞社、発売:サンケイ出版、1981年)
- 『証言千葉県戦後史――地方占領と開発・成長1945~』(崙書房、1983年)
- 『国会「議員族」――自民党「政調」と霞ケ関』(教育社[入門新書 時事問題解説]、1986年)
- 『円とドルの攻防』(飛鳥新社、1988年)
- 『アメリカに未来はあるか――漂流する超大国と日本』(講談社、1992年)
- 『アジアが日本を見捨てる日』(PHP研究所、2001年)
- 『アジア・サバイバル――通貨危機からの一七八五日を読む』(産経新聞ニュースサービス、発売:扶桑社、2002年)
- 『東京特派員――国際派記者のTokyo再発見』(産経新聞出版[産経新聞社の本]、発売:日本工業新聞社、2009年)
- 『吉田茂の軍事顧問辰巳栄一――歴史に消えた参謀』(産経新聞出版[産経新聞社の本]、発売:日本工業新聞社、2011年/文藝春秋[文春文庫]、2013年)
- 『覇権国家の正体』(海竜社、2012年)
- 『全体主義と闘った男 河合栄治郎』(産経新聞出版、発売:日本工業新聞社、2017年/潮書房光人新社[産経NF文庫]、2019年)
- 『中国が支配する世界――パクス・シニカへの未来年表』(飛鳥新社、2018年)
- 『アフターコロナ日本の宿命――世界を危機に陥れる習近平中国』(ワック[WAC BUNKO]、2020年)
- 『米中百年戦争の地政学――国家大計としての日本防衛論』(ビジネス社、2021年)
共著[編集]
- 『揺らぐ伝統――グローバル化の波の中で』(増田義郎、野副伸一、柳沢悠、小林煕直共著、亜細亜大学アジア研究所、2005年)
出典[編集]
- ↑ アジアが日本を見捨てる日 紀伊國屋書店
- ↑ 全体主義と闘った男 河合栄治郎 紀伊國屋書店
- ↑ 中国が支配する世界―パクス・シニカへの未来年表 紀伊國屋書店
- ↑ 【第182回】首脳会談を弾みに果断な実行を 公益財団法人国家基本問題研究所、2013年2月15日
- ↑ 【第543回・特別版】ロシアが展開した帝国主義外交 公益財団法人国家基本問題研究所、2018年9月13日
- ↑ 【第938回】新冷戦の「回帰不能点」を超えた 公益財団法人国家基本問題研究所、2022年7月4日
- ↑ a b 藤生明「生きていた民社党、保守運動をオルグする(3ページ)」論座、2019年5月5日
- ↑ 【湯浅博 全体主義と闘った思想家】独立不羈の男・河合栄治郎(7)沖縄返還前のころ(1/5ページ) 産経ニュース、2015年11月21日
- ↑ 【湯浅博 全体主義と闘った思想家】独立不羈の男・河合栄治郎(1)70年安保反対闘争の喧噪(1/5ページ) 産経ニュース、2015年10月31日
- ↑ 全体主義と闘った男 河合栄治郎 産経新聞出版
- ↑ 安倍首相が休暇入り 読書は本紙連載「全体主義と闘った男」など 産経ニュース、2018年12月29日