海士の島信之
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2017年11月場所4日目、土俵上の海士の島 | ||||
基礎情報 | ||||
四股名 | 宇野 → 海士の島 | |||
本名 | 宇野 信之 | |||
生年月日 | 1992年10月30日(32歳) | |||
出身 | 島根県隠岐郡海士町 | |||
身長 | 179cm | |||
体重 | 117kg | |||
BMI | 36.52 | |||
所属部屋 | 八角部屋 | |||
得意技 | 足取り | |||
成績 | ||||
現在の番付 | 引退 | |||
最高位 | 東幕下17枚目 | |||
生涯戦歴 | 243勝210敗9休(67場所) | |||
データ | ||||
初土俵 | 2011年5月技量審査場所 | |||
引退 | 2022年7月場所 | |||
趣味 | ゲーム、散歩、音楽鑑賞 | |||
備考 | ||||
2022年7月27日現在 |
海士の島 信之(あまのしま のぶゆき、1992年10月30日 - )は、島根県隠岐郡海士町出身で八角部屋に所属した元大相撲力士。身長179cm、体重117kg。最高位は東幕下17枚目(2020年7月場所)。同じ八角部屋に所属していた海士錦は実兄。
来歴[編集]
入門前[編集]
知的障害を持って生まれながらも将来は相撲取りとなることを志し、その土台を作るため学生時代はレスリングに打ち込んだ。島根県立隠岐養護学校出身で、同養護学校にはレスリング部が無いため、島根県立隠岐島前高校のレスリング部で練習をした。学生時代は全国大会や国体でも好成績を残して島根県内では敵なしの強さを誇っており、その努力がスカウトの目に留まって八角部屋に入門することになった。師匠となった八角は現役時代より福祉施設への慰問を積極的に行い、郷土の北海道の障害者施設に個人的に寄付をしてきたため、宇野が生まれ持つ知的障害には元々理解があった。
入門後[編集]
2011年5月技量審査場所にて初土俵。最初は物覚えが悪く、いじめを受けていると解釈しては我慢しきれず投げ出すこともあったが師匠の八角を初めとして周囲が怒ることなく根気良く稽古付けた結果として力を付けてゆく。序ノ口を1場所で通過し、同年9月場所に序二段へ昇進。東序二段24枚目で迎えた2012年7月場所で6勝を挙げ、翌9月場所に三段目へ昇進した。実兄が八角部屋に入門した2013年7月場所より四股名を海士の島(あまのしま)に改めた。以降もコンスタントに勝ち続け、東三段目20枚目で迎えた2017年7月場所で5勝を挙げ、翌9月場所に幕下へ昇進。初の幕下では3勝4敗に終わり1場所で三段目に陥落したものの、翌11月場所で勝ち越し、即座に幕下へ復帰した。2018年1月場所は最後の相撲で勝ち越しを決めた。
2021年9月場所5日目の3番相撲では相手の大日堂の背中を取ったがつきひざで逆転負け[1]。
2022年7月場所前には断髪式が既に行われ、その様子は八角部屋公式Twitterにも掲載されていた[2]。7月27日に開催された番付編成会議にて、正式に引退が発表された[3]。
取り口[編集]
入門前のレスリング経験を活かし、立ち合い直後に相手の懐に潜り込んで狙うような足取りで勝利することが多く、特に2017年は年間25勝のうちほぼ半分に充当する12勝が足取りであった。足取り以外の決まり手とされた白星でも、勝利する過程で足取りの体勢になることもしばしばである。
主な成績[編集]
- 通算成績:243勝210敗9休(67場所)
場所別成績[編集]
一月場所 初場所(東京) |
三月場所 春場所(大阪) |
五月場所 夏場所(東京) |
七月場所 名古屋場所(愛知) |
九月場所 秋場所(東京) |
十一月場所 九州場所(福岡) |
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2011年 (平成23年) |
x | 八百長問題 により中止 |
(前相撲) | 東序ノ口4枚目 4–1–2 |
東序二段74枚目 5–2 |
西序二段32枚目 3–4 |
2012年 (平成24年) |
東序二段58枚目 3–4 |
東序二段78枚目 6–1 |
東序二段7枚目 3–4 |
東序二段24枚目 6–1 |
東三段目62枚目 4–3 |
西三段目45枚目 4–3 |
2013年 (平成25年) |
西三段目29枚目 3–4 |
東三段目46枚目 3–4 |
西三段目65枚目 5–2 |
東三段目36枚目 3–4 |
西三段目53枚目 5–2 |
東三段目24枚目 3–4 |
2014年 (平成26年) |
西三段目38枚目 3–4 |
東三段目51枚目 3–4 |
東三段目69枚目 2–5 |
東三段目92枚目 5–2 |
東三段目57枚目 3–4 |
東三段目72枚目 5–2 |
2015年 (平成27年) |
東三段目41枚目 2–5 |
西三段目63枚目 5–2 |
東三段目33枚目 3–4 |
東三段目48枚目 3–4 |
西三段目66枚目 5–2 |
西三段目37枚目 3–4 |
2016年 (平成28年) |
東三段目53枚目 4–3 |
東三段目37枚目 3–4 |
東三段目55枚目 4–3 |
東三段目40枚目 3–4 |
東三段目57枚目 5–2 |
東三段目27枚目 2–5 |
2017年 (平成29年) |
東三段目51枚目 5–2 |
西三段目26枚目 3–4 |
東三段目46枚目 5–2 |
東三段目20枚目 5–2 |
東幕下55枚目 3–4 |
西三段目6枚目 4–3 |
2018年 (平成30年) |
西幕下57枚目 4–3 |
西幕下50枚目 3–4 |
東三段目7枚目 3–4 |
西三段目18枚目 4–3 |
西三段目9枚目 5–2 |
西幕下50枚目 3–4 |
2019年 (平成31年) |
西三段目3枚目 3–4 |
東三段目15枚目 5–2 |
東幕下53枚目 4–3 |
東幕下44枚目 4–3 |
西幕下38枚目 5–2 |
西幕下25枚目 3–4 |
2020年 (令和2年) |
西幕下31枚目 3–4 |
西幕下40枚目 6–1 |
感染症拡大 により中止 |
東幕下17枚目 3–4 |
西幕下22枚目 3–4 |
西幕下29枚目 4–3 |
2021年 (令和3年) |
東幕下23枚目 3–4 |
西幕下29枚目 4–3 |
西幕下21枚目 2–5 |
西幕下37枚目 2–5 |
西幕下55枚目 4–3 |
東幕下46枚目 2–5 |
2022年 (令和4年) |
西三段目11枚目 4–3 |
西幕下60枚目 4–3 |
東幕下50枚目 5–2 |
東幕下33枚目 引退 0–0–7 |
x | x |
各欄の数字は、「勝ち-負け-休場」を示す。 優勝 引退 休場 十両 幕下 三賞:敢=敢闘賞、殊=殊勲賞、技=技能賞 その他:★=金星 番付階級:幕内 - 十両 - 幕下 - 三段目 - 序二段 - 序ノ口 幕内序列:横綱 - 大関 - 関脇 - 小結 - 前頭(「#数字」は各位内の序列) |
改名歴[編集]
- 宇野 信之(うの のぶゆき):2011年5月技量審査場所 - 2013年5月場所
- 海士の島 信之(あまのしま のぶゆき):2013年7月場所 - 2022年7月場所
脚注[編集]
- ↑ 宇良、珍手「送りつり出し」で会場わかせる 朝青龍以来16年ぶり 日刊スポーツ 2021年9月16日18時17分 (2021年9月18日閲覧)
- ↑ 本日、海士の島の断髪式が行われました。現役中はたくさんのご声援を頂きありがとうございました。八角部屋での経験を活かし第二の人生でも頑張ります。 八角部屋公式Twitterアカウント 午後0:21 · 2022年6月20日 (2022年7月25日閲覧)
- ↑ “金峰山と菅野改め栃武蔵が新十両昇進決定 貴健斗は再十両 秋場所番付編成会議”. スポニチアネックス. (2022年7月27日) 2022年7月27日閲覧。
参考文献[編集]
『大相撲ジャーナル』2014年2月号100頁から101頁