正覚寺 (千葉県多古町)

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正覚寺(しょうかくじ)とは、千葉県香取郡多古町島2320に存在する日蓮宗寺院である。

概要[編集]

鎌倉時代後期の弘安年間(1278年 - 1288年)に、日蓮に帰依した藻原城主・斎藤兼綱が常在院日朝という法名を号して開基したのが始まりで、元の名を日蓮宗本学山妙光寺といった。創建については境内に永徳3年(1383年)の題目板碑や応永年間(1394年 - 1428年)の古い石碑が幾つか遺存しているため、恐らく室町時代前期と思われる。

この寺は法華経の信者で無い者から供養は受けない、法華経の僧侶以外からは財物を施さない事を信条とする日蓮宗不受不施派という一派に属していた。この派は江戸幕府からは危険視されて禁制宗門にされ、厳しい弾圧対象となった。そのため、島の集落の住人は全てこの寺を檀家としていたが、宗規を守るために第2代征夷大将軍徳川秀忠正室崇源院(お江)の葬儀布施を断ったため、幕府の怒りを買って弾圧対象にされたともいわれている。寺や集落は幕府に対抗するため、この辺り一帯を迷路のように入り組まさせ、行商人ですら迷うように集落の道を改造したり、家にのぞき窓や隠れ部屋などを設置したりして幕府役人の手入れの際に使用したという話すら残っている。

アクセス[編集]