柴田高好
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柴田 高好(しばた たかよし、1925年12月20日[1] - )は、日本の政治学者[2]。東京経済大学名誉教授。
経歴・人物[編集]
北海道苫小牧市生まれ[1]。1943年北海道庁立釧路中学校卒業。1945年官立静岡高等学校文科卒業[3]。1946年九州大学法学部入学、具島兼三郎教授に師事。1949年九州大学法学部政治学科卒業。1952年同大学法学部大学院特別研究生修了、県立静岡法経短期大学助手。静岡大学の鈴木安蔵教授と交流する[1]。
1957年春から1960年頃まで黒田寛一と交流し、黒田から方法論として武谷三男の三段階論・技術論についての示唆を受ける[1][4]。1964年静岡大学法経短大部教授。1972年東京経済大学教授。1996年定年退職、名誉教授[1]。
マルクス主義政治学の体系的構築を目指した[5][6]。1968年前後に国家論が隆盛した際、吉本隆明、三浦つとむ、滝村隆一らとともに著作が参照された[7]。平和アピールに賛同を表明する平和活動も行っており、2001年のアメリカ同時多発テロ事件の際には「今や国家の揚棄・廃絶なくして世界平和はありえない」「自爆攻撃では国家の廃絶はできない」と主張した[2]。
著書[編集]
単著[編集]
- 『現代とマルクス主義政治学』 現代思潮社、1962年
- 『現代とマルクス政治学』 こぶし書房(こぶし文庫 戦後日本思想の原点)、2012年
- 『マルクス主義政治学序説』 三一書房、1964年
- 『政治学の課題と政治思想』 三一書房、1965年
- 『国家の死滅』 川島書店(ヒューマン選書)、1969年
- 『マルクス国家論入門』 現代評論社、1973年
- 『マルクス政治学の復権』 論創社、1979年
- 『近代自然法国家理論の系譜――マルクス前史』 論創社、1986年
- 『ヘーゲルの国家理論』 日本評論社、1986年
- 『マルクス政治学原論』 論創社、2012年
共著[編集]
分担執筆[編集]
- 『政治学講座 第5巻 政治史 上』 今中次麿編集代表、理論社、1955年
- 『ソヴェト制の研究』 鈴木安蔵編著、勁草書房、1959年
- 『社会科教育大系――三一書房版 第4巻 現代の世界と日本 上』 三一書房版社会科教育大系編集委員会編、三一書房、1961年
- 『ナショナリズムの政治学的研究――具島兼三郎教授還暦記念論文集』 竹原良文編著、三一書房、1967年
- 『近代知性への反逆』 東京教育大学自主講座委員会編、学芸書林、1969年
- 『反安保の論理と行動』 樺俊雄、小山弘健編、有信堂(Yushindo sosho)、1969年
- 『講座マルクス主義 第9』 勝部元編、日本評論社、1970年
- 『戦後思想家論』 現代の眼編集部編、現代評論社、1971年/現代の眼編集、現代評論社、1972年(新装版)
- 『マルクス・コメンタール1』 現代の理論社編集部編、現代の理論社、1975年
- 『モグラ叩き時代のマルキシズム』 菅孝行編、現代企画室(PQ books)、1985年
脚注[編集]
- ↑ a b c d e 「柴田高好略年譜」柴田高好『現代とマルクス政治学』 こぶし書房(こぶし文庫)、2012年、282-283頁
- ↑ a b 「平和人物大事典」刊行会編著『平和人物大事典』日本図書センター、2006年、282頁
- ↑ マルクス政治学原論 紀伊國屋書店
- ↑ 「編集手帖」『場 UTPADA』No.39、こぶし書房、2012年、11頁
- ↑ 京都大学法学部政治学研究会「学界展望--1964年」日本政治学会編『西欧世界と社会主義――年報政治学1966』岩波書店、1966年、134頁
- ↑ 現代とマルクス政治学 紀伊國屋書店
- ↑ 絓秀実『革命的な、あまりに革命的な――「1968年の革命」史論』作品社、2003年、238頁
参考文献[編集]
- 佃實夫ほか編 『現代日本執筆者大事典 第3巻 (人名 す~は)』 日外アソシエーツ、1978年
- 日外アソシエーツ編 『20世紀日本人名事典 あ-せ』 日外アソシエーツ、2004年
- 平凡社教育産業センター編 『現代人名情報事典』 平凡社、1987年
外部リンク[編集]
- 国家の揚棄・廃絶なくして世界平和はありえない 反改憲ネット21