東海道新幹線殺傷事件

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東海道新幹線殺傷事件
日付2018年6月9日
時間21時50分頃
場所新横浜駅小田原駅間を走行中の
東海道新幹線の車内
死者男性1人(U)が死亡
負傷者女性2人が重傷
原因自殺
犯人男性(A)
罪状殺人未遂
備考現行犯逮捕済み

東海道新幹線殺傷事件(とうかいどうしんかんせんさっしょうじけん)とは、平成30年(2018年6月9日午後9時45分頃、東京駅新大阪駅行きののぞみ265号(16両編成)が新横浜駅から小田原駅間を走行中に、12号車で住所不定無職の男Aが20歳代の女性2名をなたで襲って重傷を負わせ、止めに入った兵庫県尼崎市会社員である当時38歳の男性Uの首や太腿ナイフやなたで切り付けて殺害した事件である[1]

概要[編集]

事件[編集]

新横浜駅小田原駅間を走行中の東海道新幹線のぞみ265号(東京新大阪行き、N700a系16両編成)の中で、12号車に乗車していた自称22歳の無職の男Aが突然刃物を振り回し他の乗客Uら3人を刺した[2]。神奈川県警に「人が刺された」との110番通報の後、新幹線は小田原駅で緊急停車し、刺された乗客Uら3人が病院に搬送され、うち男性1人(U)が死亡した[3]

容疑者Aの家族によると、Aは自殺予告をした上で1月から家出していたという[4][5]

裁判[編集]

AはUに対する殺人罪、2人に対する殺人未遂罪などに問われ、令和元年(2019年11月28日に初公判が行なわれ、以後判決まで6回にわたる公判が行なわれていた。12月18日横浜地裁小田原支部(佐脇有紀裁判長)は求刑どおり無期懲役を言い渡した。Aは公判において「無期懲役で永遠に刑務所に入っていたい」と述べていたため、希望通りの判決に喜んでいたという。またAは「仮に有期刑だったら、出所後に必ず人を殺す」「子供のころから刑務所に入るのが夢だった」「(被害者や遺族に対する謝罪の気持ちは)一切ない」と言い切っていた[1]

裁判長は判決理由で「一生刑務所に入るためという動機はあまりにも人の命を軽視し身勝手だ」と反省がなく事件と向き合っていないと指摘し、無期懲役はAの希望通りではあるが、量刑について「有期懲役(の選択肢は)全くない」と無期懲役を選択した理由を説明した。また、死刑を回避した理由について、物事を被害を受けたように受け取る傾向が強く、思い込むと修正が困難な猜疑性パーソナリティ障害と診断されたことや、若いこと、前科が無いことなどを挙げて、死刑に処することがやむを得ないとまでは言えないと述べ、「刑務所での服役の日々を送らせ、重刑の現実に直面させる」と言い渡した[1][6]

Aは希望通り無期懲役の判決が出たことを喜び、「控訴はしません。万歳三唱します」と大声で宣言した上で、裁判長が制止したのも聞かず[7]に両腕を大きく上に挙げながら「万歳、万歳、万歳」と絶叫し、3度目の万歳で4名の刑務官に取り押さえられた。被告席に戻っても傍聴席にまで聞こえる声で「明日週刊新潮が出ますので」と弁護側に伝えるなど興奮を抑えることができない様子で、笑顔すら作って「ありがとうございました」と言い残して退廷したという[1][6]。判決公判はおよそ10分ほどで終了した[7]

Aは公判でたびたび不規則発言を連発している。上記以外にも、

  • 「刑務所でも謝罪はしない。仮釈放になるから」
  • 「男だろうと女だろうと、子供だろうと老人だろうと人間だったらやりました」
  • 「なたとナイフを持って止めに入った人(U)を殺しきりました」
  • 「3人殺せば死刑になるので、2人までにしておこうと思った」
  • 「(Aが証言台で左腕を乗せたまま被告人質問に答えて)無期懲役になりたいのでこの格好がベスト。情状酌量を望むのであれば、もっと丁寧な態度をとる」
  • 「刑務所で更生することは全くない」

と、発言している[7]

出典[編集]