当代記
ナビゲーションに移動
検索に移動
当代記(とうだいき)とは、江戸時代前期の史料である。全9巻。著者は松平忠明(徳川家康の外孫。奥平信昌の4男)と言われている説が有力であるが、現在のところは不詳である。漢文で書かれた編年史である。内容は元亀元年(1570年)の織田信長の時代から慶長20年(1615年)の大坂の陣までに至っている。なお、Wikipediaでは「天文年間の三好氏の事跡から」とあるが、これは間違いである。
成立年代は不明だが、忠明は寛永21年(1644年)に没しているため、江戸時代前期の成立の可能性が高い。
名の「当代」については、江戸幕府の第2代将軍・徳川秀忠の「代」を指しているといわれている。また後代の編纂史料・二次史料であるが、関ヶ原の戦いの際の記述で家康をまだ「御神君」と評しておらず、その記述も決して徳川史観に沿ったものとは言い難いため、少なくとも江戸時代の記述に関してはかなり信頼性が高いと見られている。