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宗教二世
宗教二世(しゅうきょうにせい)とは、新宗教[1]の信者(狂信的であることか多い)である保護者(両親など)に育てられた人達の通称。
「宗教二世」とは、宗教を信仰している両親の家庭で産まれ育った子供のこと。つまり、宗教を信仰している「1代目の宗教信者」の子供だから「2代目の宗教信者」という意味。「宗教二世」の子供は「宗教三世」という。
概要[編集]
「宗教二世」とは、特に新宗教(または新興宗教という)のキリスト教系の統一教会やエホバの証人などに所属する信者の家庭で幼い頃から育った人達のことをいう。「キリスト教系」を名乗っている新宗教(または新興宗教という)が多い。しかし、世間からは「カルト宗教」だと認識されている。
「カルト宗教」を信仰している両親(保護者)は、産まればかりの「幼い子供」(赤ちゃん)の頃に保護者(両親など)の意思で宗教に入信させるケースが多い。また、宗教団体が「幼い子供」(赤ちゃん)の頃から宗教に入信を奨励している場合が多い。 なぜなら、幼い子供は、心が純粋で親(大人)の言うことを素直に聞くので、洗脳やマインドコントロールしやすい。また、幼い子供は親(大人)の援助なしでは生きていけない。
こうした「カルト宗教」に熱心な保護者(両親など)の家庭で育てられた子供は、宗教の価値観(考え方)を保護者(両親など)から幼い子供の頃から植え付けられて、一般世間の人達と価値観(考え方)の違いが原因で一般世間との断絶を余儀なくされることが多い。その結果、宗教2世は、偏った価値観(考え方)を幼い頃から植え付けられた原因で、一般世間の人達と人間関係を築きにくいなど人間関係で問題が起きることが多い。その為に、生きづらさを感じるなどの問題が起こりやすい。複雑な家庭環境で育った影響でうつ病や心的外傷後ストレス障害(PTSD)などに成り易いという心理学の専門家の指摘もある。
成人(大人)に成って、実家の両親のもとから独立しなければ、自分の意思で「カルト宗教」を脱会して辞めることは難しい。
特に、統一教会やエホバの証人は宗教2世の人生に大きな負の影響を与えることがあるという。
カルト宗教の特徴は、宗教団体が信者に日常生活を厳しく制限する戒律(ルール)を課して、「カルト宗教」が信者を一般世間の人達から切り離して隔離(かくり)して、カルト宗教の信者を洗脳やマインドコントロールして「カルト宗教」に信者を囲い込むなどの特徴がある。
カルト宗教が信者を(心理的に)縛るための戒律(ルール)の具体例[編集]
- 世の中の宗教を信仰しない人達は悪である。
- 「世の中の宗教を信仰しない人達」は終末思想によって人類は滅びてしまうので、宗教によって人々を救わなければならない。
- そのために、常に宗教の「布教活動」を行わねばならない。
- 他の宗教を邪教として「敵視」することが多い。
- 宗教団体の行事(会合)や奉仕活動などに参加しなければならない。
- 宗教団体への「献金」をしなければならない。
- 他の宗教の宗教行事への参加を禁止することが多い。
- 教祖への「忠誠心」を求めることが多い。
- 宗教団体を批判したり、宗教を脱会して辞めた人物を「裏切り者」や「悪者扱い」することが多い。
- 宗教の戒律(ルール)を守らないと「神様の罰(バチ)を受ける」や「地獄に堕ちる」などの「脅し文句」をいうことが多い。
「統一教会」や「エホバの証人」に特徴的な戒律(ルール)[編集]
- 統一教会やエホバの証人は、親に連れられて宗教の布教活動の家庭訪問をしなければならない。その際は、子供も親の布教活動に同伴しなければならない。
- エホバの証人は、しつけの一環で、子供を鞭(ムチ)で叩くなどの体罰を奨励している[2]。
- 統一教会やエホバの証人は、テレビやインターネットやマンガを見ることを禁止したり、テレビゲームを禁止している。
- 「統一教会」や「エホバの証人」は自由な恋愛を禁止している。特に、カルト宗教の信者同士の恋愛や結婚を奨励している。
- 統一教会の場合は、結婚相手を教祖が決めて、大勢の信者たちと一緒に「合同結婚式」を挙げるという。
- エホバの証人には、輸血を拒否するという戒律(ルール)がある。過去には、輸血を拒否してエホバの証人の信者が死亡した事件が起きた。
- エホバの証人では、お酒を飲むことや肉を食べることを禁止している。
などの「カルト宗教」の戒律(ルール)があるために、日常生活で問題にもなることもある。 ただし、すべての「カルト宗教」が、このような日常生活を縛る戒律(ルール)があるのではない。また、宗教の信仰度の個人差がある為に同じではない。
創価学会や顕正会などの宗教にも、一部が当てはまる場合がある。 これらの「宗教二世問題」は、新宗教の信者の家庭だけでなく、伝統宗教の信者の家庭に産まれた子供でも存在する場合がある。
しかし、日本国憲法第20条は「信教の自由」や「思想・信条の自由」が保証されているため統一教会やエホバの証人やオウム真理教などとともに宗教トラブルには介入しづらい。下手に手を出すと、「人権侵害」とか言われて左派リベラルから批判されるため、事件化するのを待つしかないという悩ましいことになっている。
2022年(令和4年)7月の「安倍晋三銃撃事件」が起きた後、「宗教二世問題」(宗教二世)に対する世間の人達の関心が高まっている。
以前は、「宗教二世問題」は、家庭内の問題だと児童相談所や行政機関(市役所など)の相談窓口でも取り扱われなかったが、現在は、かなり改善されており、児童相談所や行政機関(市役所など)でも「宗教二世問題」を前向きに取り扱うようになった。
「カルト宗教」や「宗教二世問題」は、日本では法律的に霊感商法被害に当たる。
参考文献[編集]
脚注[編集]
関連項目[編集]
- スティーヴン・キング『キャリー』 - 主人公・キャリーの母親がキリスト教のカトリック系の狂信者であることが原因で、いじめを受ける原因となる出来事の数々が発生する。