夕やけ小やけ号

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夕やけ小やけ号(ゆうやけこやけごう)は西東京バスボンネットバスを用いて1982年から2007年までの毎年春(4~5月)・秋(10~11月)のハイキングシーズンに東京都八王子市京王八王子駅から同市の陣馬高原下まで運行していたバス。夕やけ小やけ号としては2007年5月6日をもって運行終了したが、運行終了後も時折、イベント等でその姿を見せている。

概要[編集]

1982年に西東京バスの創立20周年を記念し、長野県伊那バス日本アルプス登山口への山岳路線用として運行されていたボンネットバスのうちの1台を同社が購入、同年9月26日に京王八王子駅~陣馬高原下間を春・秋の日曜・祝日に限定して運行が開始された。「夕やけ小やけ号」という愛称は、同号の運行経路である陣馬街道沿いに、八王子恩方地区の美しい夕焼けを題材にした童謡夕焼小焼」の作詞者中村雨紅の生家や自筆の歌碑があることから付けられた。以来、25年間、陣馬高原へのハイキング客や、その姿を懐かしむ中高年や家族連れ等に利用されてきた。

2002年自動車窒素酸化物・粒子状物質法(自動車NOx・PM法)が施行され、同号の運行地域である八王子市もその対象区域内に入り、使用の本拠を置くことができなくなったことにより、同市内の恩方営業所から対象区域外の奥多摩町にある氷川車庫に転属となった。なお、運行担当は引き続き楢原営業所が行った。2003年には八都県市ディーゼル排気規制対策のためDPFが取り付けられた。

以降、運行日のみ、同車庫へバスを取りに行き、運行後に返却する作業を繰り返してきたが、ハンドルブレーキの操作が現在のバスより重く労力が掛かり、また、老朽化や乗客の減少も要因となって、2007年5月の運行終了となった。

2003年には、国土交通省関東運輸局により「関東・乗合バス100選」に選出されている。

運行終了後の車両は、なんらかの形で再活用が検討されている。その一環としてか、2007年11月10日23日の土休日に奥多摩駅奥多摩湖間で運転された。[1] 夕やけ小やけ号としての運行を停止してからは初の運行であった。

また、毎年11月に青梅市で行われている「青梅宿アートフェスティバル」のシャトルバスなどのイベント輸送の他、ドラマCMの撮影にも使用されることがある。

運行区間及び停車バス停[編集]

  (1日2往復、所要時間約45分)

  • 2007年4月~5月
    • 京王八王子駅 - 八王子駅北口 - 夕焼小焼

車両概要[編集]

関連グッズ[編集]

  • オリジナルトミカ(但し中身は昭和20~30年代の車両がベース)
  • 京商マスターズコレクション 2002年8月

参考文献[編集]

  • 東京新聞TOKYO Web 「都内唯一の現役ボンネットバス 思い出満載 GW最終便 八王子、来月6日まで」 2007年4月30日付
  • asahi.com コミミ口コミ 「ボンネットバス「夕やけ小やけ号」、運行終了へ」 2007年5月2日付
  • FNN-NEWS.COM 「東京・八王子市で25年間運行してきた都内唯一のボンネットバスがラストランを迎えます。」 2007年5月3日付
  • ぽると出版バスラマ・インターナショナル』No.102「西東京バスのボンネットバス、定期運行を終了」 2007年6月25日、ISBN 978-4-89980-102-3
  • 『BJハンドブックシリーズR62 京王電鉄バス・西東京バス』 BJエディターズ/星雲社、2007年9月1日、ISBN 978-4-434-10234-9

関連項目[編集]