国鉄EF65形電気機関車1118号機
EF65形電気機関車1118号機(EF65がたでんききかんしゃ1118ごうき)とは、国鉄EF65形電気機関車の一つである。愛称「ゲッパ」。
概要[編集]
EF65-1000番台の118番目の機関車として1978年9月27日に川崎重工で落成した。最初は新鶴見機関区に配置されたが、後に田端運転所に転属し、ブルートレインの牽引などで活躍した。転機となったのは国鉄民営化後の1998年で、老朽廃車されたジョイフルトレイン「スーパーエクスプレスレインボー」の牽引機EF65 1019の代替機として抜擢されたのである。直流電機には似つかわしくない赤色に、側面に大きく「EF65」とステッカーが貼られた派手な塗装となった。2000年に「スーパーエクスプレスレインボー」が引退した後も寝台急行銀河や寝台特急出雲の牽引で活躍し、寝台特急瀬戸のラストランを牽引するなど華々しい経歴も持つ[1]。また、2012年まで田端運転所名物の貨物列車委託にも運用された。
悲運な最後[編集]
2008年、銀河号が廃止されて定期ブルトレ牽引はなくなったものの臨時列車や工臨などで頻繁に稼働していた1118号機はファンからの注目も高かった。しかし2015年10月、新津工臨の返却回送(単9744)で高崎線鴻巣駅 - 北本駅間を走行中に車両火災を起こし、緊急停車した。自走不能と判断され、北本駅まで後続のEF210牽引の石油貨物列車に推進運転された後、EF81-133の牽引で田端運転所に戻った。人気機関車なだけに多くの鉄道ファンが修理されて復帰するだろうと期待していたが、修理する価値もないと判断されたのか翌11月にEF64-1053の牽引により長野総合車両センターに配給、廃車解体された。
なお、この廃車の影響で、本来廃車される予定であった1115号機は延命され、2024年現在も現役で尾久車両センターに在籍中である。
類似事例[編集]
2023年1月に、EF81-98がカシオペア紀行の返却回送を牽引中に車輪から火花を散らして緊急停止する事故が発生した。同機は1年以上にわたる運用離脱の後、2024年3月に土崎へ廃車回送されている。