全落 (受験)

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全落(ぜんおち)とは、入試や就活で志願した学校や会社にすべて落ちることである。全落ちとも呼ぶ。

概要[編集]

入試や就活では、確率的にすべての志望校・志望会社で落ちる可能性が0ではない。この可能性はあくまで可能性でしかないが、時には現実のものとなることがある。それを全落という。通常は、志望が複数ある場合にのみ使い、単願の場合は使われない。

Twitterに巣食う浪人界隈や2ちゃんねるの大学受験サロン板の住民の中には「全落芸人」と開き直る者もいるが、大学受験料はほとんどの場合保護者が払っているのだから、よく考えての発言が欠かせない。

尤も、ウォーミングアップ目的で合格率の高い学校を受験する場合、全落を高い確率で回避できるが、問題のヤマが外れるなどして、模試で合格可能性の高いA判定でも全く不合格を回避できるわけではない。

当たり前だが全落しないことが望ましい。しかし、大学受験でFランク大学に合格しても4年後が…という風説も聞くため、安全策を取るのも難しいところであるし、毒親ほど、受験生の進学先に高みを求め、大学受験では、就活への支障が小さい現役時や資格の取れる学部が目標の場合は前述の合格率の高い学校の受験を認めないため、そうした家庭では全落の回避は難しい。

全落と浪人[編集]

大学入試で全落した人はしばしば浪人して、翌年の合格を目指す。しかし、全落しても浪人しない場合もあり、全落しなくても第一志望にこだわって浪人するケースもあるので、必ずしも両者は一致しない。

全落と中学受験[編集]

中学受験では小卒見込者に受験資格が限定されるのが大勢なので、浪人することはまずできない。全落でなお狙う場合、通学区の公立中学へ進学し、欠員募集実施を狙うしかない。

全落と高校受験[編集]

高校受験では、浪人しても持ち点が上がらない内申書が公立全日制高校受験で合否資料に使われ、私立高受験では中卒見込者のみを対象とするため、浪人して翌年の合格を目指すのは難しく、全落の場合は欠員補充の二次募集で全日制高校の年度内の入学先を確保することが多い。
しかしながら、稀に宅浪定時制高校等で仮面浪人をしながら[注 1]、翌年度の玉砕覚悟の全日制高校合格や過年度生不問の高等専門学校進学を目指す健常な受験生や、通信制高校在学の傍ら、高等学校卒業程度認定試験で早々に大学入学資格を取り、余裕を持って大学へのリベンジに取り掛かる健常者もいる。
一方、特支を希望しない障害者の中には居住地近くの高校への進学に中卒後もチャレンジする人もいる(定員内不合格も参照)。

全落と就職活動[編集]

就職活動は、工学部の新卒が工業系の企業を受けるケースを除き、運で決まる要素が極めて大きい。ただしほとんどの企業で受験料不要なため、多くの人は全落回避のため何十社、人によっては100社以上を受験する。

未内定のまま卒業すると就職浪人となり既卒者扱いとなるので、全落した場合は、新卒カードを失わないために、わざと留年、もしくは大学公認で卒業延期[注 2]して、次年度の就活環境の好転を狙う。

関連項目[編集]

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  1. 東京都立高校のように1年次の二学期まで定時制在学者の転入者募集の出願が可能なところもある。
  2. 立教大学では特別卒業の言葉を使っている。