伊藤詩織事件

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伊藤詩織事件(いとうしおりじけん)とは、平成27年(2015年4月3日に発生した事件である[1]。この事件で容疑者とされていた山口敬之は逮捕直前にまで至っていたのだが、なぜか逮捕が取り消されて不起訴処分になるという異例の事態となっている。

概要[編集]

伊藤詩織(ジャーナリスト)はアメリカ大学に在籍中の平成25年(2013年12月アルバイト先のバーにおいて山口敬之(元TBSワシントン支局長)と知り合うことになる。そして伊藤が正社員としての就職先を求めるメールを山口に送信したことを契機として、伊藤が帰国した平成27年(2015年)4月3日に山口と会食する。しかし会食中に伊藤は意識を失い、ホテルで暴行を受けたと主張し、準強姦容疑で警視庁被害届を提出した[1][2]

6月、山口の逮捕状が発行されて山口は逮捕直前に至るが、なぜか逮捕が取り消されてしまう。山口は伊藤との関係に関して「合意に基づく性行為である」と反論した。東京地検は平成28年(2016年7月、嫌疑不十分であるとして不起訴処分とした。伊藤は平成29年(2017年5月不起訴不当を訴えたが、東京第6検察審査会9月に不起訴を覆すだけの理由がないとして不起訴相当と議決した[1][2]

伊藤は10月、実名を公表して自著「Black Box」を出版した。伊藤は性的暴行を受けたとして1100万円の損害賠償を求めて民事訴訟を起こす。令和元年(2019年12月18日東京地裁鈴木昭洋裁判長)は山口に330万円を伊藤に支払うように命じ、刑事裁判は不起訴だが、民事裁判は伊藤の勝利となる結果となった。東京地裁は「虚偽の申告を(伊藤が)する必要がない」と伊藤の主張を認め、山口は「酩酊状態で意思に判して性交渉を行なった」と認定した。また伊藤に名誉を傷つけられた(民事裁判のことなど)として山口は1億3000万円の損害賠償を求めて反訴していたが、東京地裁は「公表内容は真実」として棄却した[1][2]

山口は控訴の意向を即日示した[1][2]

再捜査について[編集]

伊藤の主張が民事裁判で認められたため、何らかの犯罪が成立する可能性があり、再捜査をしない理由はない。東京地検は不起訴処分としたが、嫌疑不十分には犯罪性がないこと、犯罪性はあるが捜査が不十分の2つの意味があり、検察審査会は捜査権限を持たず、検察の捜査が不十分だった場合、威力を発揮しない不十分な一面があり、刑事裁判と民事裁判で判断が違う今回のようなケースは過去にもあり、刑事手続きには不起訴処分とした事件の捜査に再着手する再起があり、伊藤が申し出ることも可能で、検察がどう判断するかが注目されている[1]

上級国民説[編集]

山口は逮捕直前にまで至ったのに、なぜか逮捕が取り消されて不起訴処分になっている。これに関して山口が上級国民であるためではないのかとする説がある[1]

実は山口は当時、TBSのワシントン支局長で、内閣総理大臣安倍晋三副総理麻生太郎と昵懇の関係にあり、そのため山口が官邸に泣きついたのだという。山口には逮捕状が出ていたが、官房長官菅義偉秘書官を長く務めた当時の警視庁刑事部長・中村格が「逮捕不要」と決裁したため、山口の逮捕は直前になって中止となった。これは平成31年(2019年4月19日飯塚幸三が起こした池袋乗用車暴走死傷事故で飯塚が逮捕されずに済んだ超法規的措置と同じと見られており[3]、この事件で容疑者とされて上級国民ならば逮捕されない事例であると見られている[1]

脚注[編集]

  1. a b c d e f g h 日刊スポーツ』2019年12月19日。20面
  2. a b c d デイリースポーツ』2019年12月19日。25面
  3. 中村格に関しては飯塚が事故を起こした池袋の現場に来ていたとする目撃談もあるとされる