ミナミトミヨ
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ミナミトミヨ | |
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分類 | |
目 | トゲウオ目 |
科 | トゲウオ科 |
属 | トミヨ属 |
種 | ミナミトミヨ |
名称 | |
学名 | Pungitius kaibarae Tanaka, 1915 |
和名 | ミナミトミヨ (南止水魚・南富魚) |
英名 | Short ninespine sticklebacks |
保全状況 | |
環境省レッドリスト | 絶滅 |
ミナミトミヨとは、トゲウオ科の絶滅した淡水魚である。
形状[編集]
全長2~4cm。
生態[編集]
日本と韓国に生息する。日本では京都府桂川水系と兵庫県加古川水系に生息していた。また大阪府にも生息していたとされているが、不確かである。
湧水が水源の水田・芹田・小川・沼池に生息していた。
繁殖期は2~7月で、最盛期は3~4月。オスは、抽水植物の茎に鳥の巣のような丸い卵仔稚を作る。
そこにメスを誘い、産卵させて、オスが卵を保護する。
分類[編集]
本種は、1915年に田中茂穂が新種記載した。種小名は、兵庫県柏原町に由来するが、模式産地は京都市南区吉祥院である。
Pungitius sinensisの変種やP. pungitiusの亜種とする説もあった。
朝鮮半島の日本海側にも生息するとされるが、本当にミナミトミヨなのか研究が必要とされる。
秋田県や山形県に分布するトミヨ属雄物型は、朝鮮半島のミナミトミヨと同系統とされる。
mtDNA分析から韓国のミナミトミヨは、ロシアのP. sinensis、エゾトミヨと単系統群を形成し、朝鮮半島のミナミトミヨは更新世中期頃に祖先系統が南下してきたことに由来することが示されてる。
人間との関係[編集]
別称として「ミナミトゲウオ」がある。地方名として「カツオ」や「サバジャコ」がある[1]。
絶滅[編集]
生息場所の消失や水質の悪化によって減少し、兵庫県で1930年代、京都府では1960年代に絶滅した。
韓国から移入し、脱絶滅される計画が存在したが、実行されなかった。
出典[編集]
- ↑ 渋沢敬三 『アチックミユーゼアム彙報 第52』、1942年、601-35頁。