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ミツクリザメ

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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ミツクリザメ
分類
ドメイン 真核生物
動物界
脊椎動物門
条鰭綱
ネズミザメ目
ミツクリザメ科
ミツクリザメ属
ミツクリザメ
名称
学名 Mitsukurina owstoni
Jordan, 1898[1]
和名 ミツクリザメ (箕作鮫)
英名 Goblin shark
保全状況

ミツクリザメとは、ネズミザメ目ミツクリザメ科に分類される深海鮫である。東京帝国大学動物学教授であった 箕作佳吉に因んで命名された。

形状[編集]

体長は、3m~6mである。
体色は白く、赤灰色がかっている。
吻は、平たく長い。

生態[編集]

太平洋や大西洋、インド洋の水深300~1000mの深海に生息する。
魚類イカタコ甲殻類を食べる。
獲物を見つけると静かに近づいて、上下の顎を前方に押し出し、獲物を飲み込む。

顎の突出速度は、時速3m、突出距離は全長の9%である。

分類[編集]

1898年に米の魚類学者デイビッド・スター・ジョルダンが新しい科の新種として記載した。模式産地神奈川県横浜市近海。模式標本はオーストン博士が入手し、箕作博士が渡米時に彼に渡った[1]

日本固有のザメと最初は考えられていたが、後の調査で外国にもいることが確認された。

ミツクリザメ科の中で現存するのは、本種だけである。

人間との関係[編集]

ミツクリザメは、非常に珍しく、発見されるとニュースになる。

飼育[編集]

稀に水族館に運ばれ、展示されるが、生きて展示できるのは1週間弱である。

飼育事例[編集]

年月日 飼育施設 備考 出典
1984年 太地町立くじらの博物館 48時間後に死亡
2012年 横浜・八景島シーパラダイス [2]
2013年11月16日 横浜・八景島シーパラダイス [3]
2014年11月1日 葛西臨海水族園 [4]
2016年1月5日 横浜・八景島シーパラダイス ラブカと共に展示 [5]
2016年1月15日 沼津港深海水族館 [6]
2016年12月24日 下田海中水族館 5匹が捕獲され、3匹を展示 [7]

名前[編集]

標準和名は、宍戸一郎により命名されたもので、「ミツクリ」は本種の標本をジョルダンに寄贈した日本の魚類学者「箕作佳吉」に由来する[8]

長い吻が鼻に見えることから「テングザメ」「ゾウザメ」という異名もある。

悪魔のような見た目から英名は「Goblin sharkゴブリンシャーク」と呼ばれ、日本語でもそう呼ぶこともある。ゴブリンシャークはテングザメの訳であるという説もある。

属名は標本を提供した箕作佳吉、種小名は発見者であるオーストンへの献名である[1]

出典[編集]

  1. 以下の位置に戻る: a b c Jordan, D. S. (January 1898). “Description of a species of fish (Mitsukurina owstoni) from Japan, the type of a distinct family of lamnoid sharks”. Proceedings of the California Academy of Sciences 1 (6): 199-204. https://www.biodiversitylibrary.org/part/74656. 
  2. 朝日新聞デジタル (2012年). 「生きた化石」ミツクリザメを展示 横浜・八景島シーパラダイス. https://youtu.be/T5CMGAKYXsU 2024年12月27日閲覧。 
  3. kanaloco (2013年). 生きた化石「ミツクリザメ」、横浜・八景島シーパラダイスで深海魚公開/神奈川新聞(カナロコ). https://youtu.be/ltCDQHwFBwY 2024年12月27日閲覧。 
  4. 葛西臨海水族園公式チャンネル (2014年). ミツクリザメの「あご出し」/生き物movie. https://youtu.be/GtMVACQbZ1c 2024年12月27日閲覧。 
  5. 横浜・八景島シーパラダイス (2016年). 生きた化石「ミツクリザメ」「ラブカ」の奇跡の2ショット!【八景島シーパラダイス】. https://youtu.be/7bdTQf1D59U 2024年12月27日閲覧。 
  6. 沼津港深海水族館 (2013年). ミツクリザメ(沼津港深海水族館). https://youtu.be/TclGXNFqyOs 2024年12月27日閲覧。 
  7. “「深海の悪魔」見参 ミツクリザメ初展示 下田海中水族館”. 静岡新聞. (2016年12月27日). オリジナル2016年12月27日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20161227200635/http://www.at-s.com/news/article/topics/shizuoka/313898.html 2024年12月27日閲覧。 
  8. 宍戸一郎「ミツクリザメ(新稱) : Mitsukurina Owstoni」、『動物学雑誌』第10巻第117号、1898年7月15日、 223-226頁。

関連項目[編集]