マンボウ科

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
マンボウ科
分類
条鰭綱
フグ目
亜目フグ亜目
マンボウ科
名称
学名Molidae
Bonaparte, 1832
和名マンボウ科
英名Sunfish
保全状況
ワシントン条約付属書 II

マンボウ科とは、フグ目の科である。

概要[編集]

全世界の熱帯から温帯の海域に生息する。甲殻類魚類を捕食する。

口は小さくて、皮膚は厚い。鰓孔は小さく、胸鰭の前方にある。

体色は、上部が灰色で、側面は銀・灰色、下部は淡色または黒褐色である。

背鰭と臀鰭で泳ぐ。マンボウ科の魚類には普通の魚にある尾鰭がなく、その代わり「舵鰭」と呼ばれる尾鰭と臀鰭の一部が合わさった鰭を持っている。

側線と浮き袋はない。脊椎骨は16〜18本。

幼魚は、棘棘しており、成魚とは見た目が大きく異なる。

分類[編集]

3属5種が現存する。+がついているものは化石種である。

なおアカマンボウは、フグ目マンボウ科では無く、アカマンボウ目アカマンボウ科に属する。

マンボウ属 Mola[編集]

マンボウ科のタイプ属。かつては33の種がマンボウ属に分類されていたが、現在は3種のみがこの属に属するとされる。

  • マンボウ Mola mola
    • マンボウ属のタイプ種。水族館で見られるマンボウ科の魚類は殆どマンボウである。
      1.2m以上の個体はシワがある。頭部と顎が出っ張っておらず、舵びれは波型である。
  • ウシマンボウ Mola alexandrini
    • 世界最大の軟骨魚類であり、全長3m、体重2.3tになる。ゴウシュウマンボウはウシマンボウと同種であると判明している。
      1.2m以上の個体はマンボウにあるシワがないことで見分けられ、2m以上の個体は頭部と顎が出っ張っており、舵鰭が丸い。
  • カクレマンボウ Mola tecta
    • 2017年に記載された種で、属名のtectusは隠れたという意味。南半球に生息する。舵鰭は半月状で一か所が凹んでいる。

ヤリマンボウ属 Masturus[編集]

1種のみが分類される。「トンガリヤリマンボウ」という種も認める説もあった。化石種は見つかっていない。

  • ヤリマンボウ Masturus lanceolatus
    • 舵鰭の中央が尖がっている。ごくまれに水族館で展示される。

クサビフグ属 Ranzania[編集]

  • クサビフグ Ranzania laevis
    • 現存する唯一のクサビフグ属の種。最大でも1mくらいにしかならない。
  • +チチブクサビフグ Ranzania ogaii
  • +Ranzania grahami
    • アルジェリア北西部オラン近郊のChelif Basinから化石が産出した。中新世に生息していた。
  • +Ranzania tenneyorum
    • アメリカ・バージニア州で化石が発見されている。
  • +Ranzania zappai
    • イタリアで化石が発見されている。

+エオモラ属 Eomola[編集]

1種のみが分類される。

+アウストロモラ属 Austromola[編集]

1種のみが分類される。