バス停留所間距離が長いところ
日本全国には津々浦々様々なところに路線バスが通っている。路線バスが通っているところの中では、バス停があるのが一般的である。しかし、中にはいろいろな事情でバス停間の距離が離れすぎているところがあったりする。
本稿では、このようなバス停間の距離が長い区間について取り上げる。
条件[編集]
以下の条件に当てはまっているところを今回は取り上げる。
- 高速道路を走行する区間を除く。
- 一般の旅客が予約なしで利用できる区間。
- いわゆるスクールバス・予約型オンデマンド型バスや自家用有償旅客運送が行われている区間を除く。
- 急行バスや特急バスでは、同じ区間で各停便が運行されている場合は、各停便のバス停間距離に従う。
- ただし、急行・特急便と各停便で運航会社が違う場合を除く。
- 災害による鉄道不通区間において、暫定的に鉄道代替バスが運行されている区間を除く。
- クローズドドア区間を除く。
- 極端に運行本数が少ない区間を除く。
場所[編集]
主にこういう場所で起こることが多い。
- 長大トンネルが存在している。
- 大きな橋を渡る
- 単純に民家がない
現存する例[編集]
北海道[編集]
- 旧国鉄・天北線の廃止代替バスとして1989年に開設された。開設当時は天北線に沿った運行ルートで運行されていたが、利用者低迷を受けて2010年からは同じ宗谷バスの大岬線(稚内駅 - 大岬小学校)と統合の上、天北宗谷岬線として運行するようになった。元国鉄の特定地方第一次対象路線であった区間を走行するため、市街地以外の住宅が希少である。特に宗谷岬以東の区間では浜頓別・小頓別・猿払といった町の中心地以外での住宅は皆無に等しく、一般路線バスながら5km以上も停留所の間が離れている個所が存在する。特に、上音威子府 - 秋田入口間は宗谷峠を挟む区間であるため、10km近く民家が存在しておらず、バス停も10km弱の距離が開く[1]。
- このような状況下でも路線を維持し続けてきたものの、やはり利用者の減少は深刻のようで、2023年10月から稚内 - 浜頓別間の運行に短縮される。短縮された区間のうち、浜頓別 - 小頓別間は通学時間帯に路線バスを運行し、そのほかの時間帯はデマンド交通を、小頓別 - 音威子府間はデマンド交通による運行に移行する[2]。これによる運行形態の変化が注目されている。
- 根室交通中標津線
当該路線のうち、別海高校前 - 厚床間は2023年9月をもって運行を終了する予定[3]。
- 根室交通厚床線
- 厚床小中学校 - 湖南中央間 走行距離4.3km 料金 : 280円
- 厚床町内の東端にある小中学校を過ぎると、北海道らしい大草原が広がっている。次の停留所である湖南中央付近でも住宅の数は少ない。
- 阿寒バス阿寒線
- 雄阿寒分岐 - 第一飽別間 走行距離16.8km 料金 : 850円
- 阿寒バス美留和線
- 摩周分岐 - 東4号線間 走行距離5.0km 料金 : 160円
- 阿寒バス鶴居線
- 湿原展望台 - 北斗霊園間 走行距離5.3km 料金 : 340円
- 阿寒バス釧路・羅臼線
- 別保駅前 - 鹿又農園間 走行距離5.1km 340円
- 鹿又農園 - 南阿歴内間 走行距離7.2km 430円
- 南阿歴内 - 東阿歴内間 走行距離5.2km 340円
- 北片無去 - 中茶安別間 走行距離9.1km 510円
- 中茶安別 - 茶別分岐間 走行距離14.5km 740円
- 国道272号線を走行していく路線であるが、釧路市街地を抜けると別海町に入る区間までは人口希薄地帯を走行するたバス停間距離が5kmは当たり前の区間が続く。
- 阿寒バス標津・標茶線
- 交差点 - 光進 5.2km 290円
- 光進 - 泉川 5.5km 290円
- 泉川 - 光進学校前 5.6km 290円
- 阿寒バス羅臼・ウトロ線
- 羅臼温泉 - 羅臼湖入口 11.2km 580円
- 知床峠 - 知床自然センター 10.4km 560円
- 網走バス小清水線
- 北浜 - 原生湿原 5.4km 290円
- くしろバス高専線
- 昭和南5丁目 - 高専 8.8km 370円
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東北[編集]
福島県[編集]
- 会津バス 33・38系統
- 大内下 - 大内宿入口 5.2km 390円
- 会津バス 40系統
- 袋口 - 舘岩番屋 9.5km 560円
- 道の駅尾瀬檜枝岐前 - 葭ケ平 4.5km 330円
- 会津バス 勝田内・御前線
- 休石 - 鈴木医院前 9.9km 590円
- 会津バス 42系統
- だいくらスキー場入口 - 東 8.3km 500円
関東[編集]
栃木県[編集]
- 東武バス日光 Y・YK・C
- 中禅寺温泉 → 馬返 6.4km 680円
- 馬返 → 明智平 7.6km 650円
この区間は日本有数の名所でもあるいろは坂を走行する区間である。
埼玉県[編集]
- 国際興業バス 志03-3・北朝01系統
- 下大久保 - 宗岡蓮田 2.2km 200円
- 東武バスウエスト 新高01系統
- 北袋一丁目 - 山中橋 2.3km 230円
- 西武バス 小手07系統
- 金子駅入口 - 栗原新田 2.7km 180円
千葉県[編集]
- 日東バス 木更津・鴨川線
- 長狭中学校前 - サン・ラポール前 6.3km 310円
東京都[編集]
- 東武バスセントラル 空02系統
- JR上野駅公園口 → 浅草六区(TX浅草駅) 2.3km 230円
- スカイツリーシャトル 上野・浅草線。土休日のみの運行で30分間隔。
- 京浜急行バス井30系統
- 八潮団地入口→フジテレビ前 4.5km 210円
- 西東京バス急行
- 数馬 - 都民の森 4.2km 0円
神奈川県[編集]
- 横浜市営バス109系統
- スカイウォーク前 → 山下ふ頭入口間 6.5km 220円
横浜駅からベイブリッジを通って大黒ふ頭内へと至る路線である。開設当初は大黒島内へ渡る道路が首都高速湾岸線しか存在しておらず、当該区間は高速道路経由での走行となっていたが、湾岸線の下層部分に国道357号が開通したこと、特例によって認められていた湾岸線内の立席運行ができなくなったことから、2010年に一般道(国道357号)経由での運行に変更された。そのため、ベイブリッジを走行する区間は無停車で運行されている。なお、109系統は循環線での運行となっているため、逆方向に関しては、山下ふ頭入口 → 大黒税関正門前という形での運行になるが、こちらの停留所間は6.3kmと取り上げた区間よりもやや短くなっている。
2021年10月のダイヤ改正によって、余剰となった貸切車両を活用する形で特急便の運行が開始された。この特急便は横浜駅東口IC/みなとみらいIC - 大黒IC間を首都高速横羽線・湾岸線経由で運行するようになったため、およそ12年ぶりに首都高速での運行が復活している。
- 京浜急行バス
- 逗25 南郷トンネル入口 - 新沢 2.9km 180円
- 逗26 南郷トンネル入口 - 黄金坂橋 2.5km 180円
逗子駅から衣笠駅(逗25)と湘南国際村センター(逗26)へと向かう両系統であるが、平日の朝夕の一部便のみ風早橋経由の(逗15・逗16)ではなく、南郷トンネル経由の両系統が運行されている。南郷トンネル入り口を出るとすぐに南郷・竜神・新沢の連続した3つのトンネルを抜けるため、同区間の間は2キロ以上ものバス停空白地帯となっている。ちなみに、南郷トンネル入口バス停が新設されたのは2004年のことであり、それまでは川久保 - 新沢/黄金坂橋で+0.9kmもの距離が開いていた。
- 神奈川中央交通秦21系統
- 簔毛 - 菜の花台 4.1km 240円
- 神奈川中央交通 厚01系統
- 清雲寺入口 - 半僧坊前 2.5km 210円
東海[編集]
静岡県[編集]
- 東海バスC30
- 戸田峠 - 古宇口 3.6km 300円
愛知県[編集]
近畿[編集]
三重県[編集]
- 三重交通松阪熊野線
- 道の駅奥伊勢おおだい - 滝原宮前 3.6km
兵庫県[編集]
- 神姫バス17系統
- 寺谷 - 神戸複産団地口 3.9km
- 2017年に新設された。山越えの区間で、間に集落があるが、停留所が設置されていない。
- 寺谷 - 神戸複産団地口 3.9km
- 神姫バス20系統
- 農業公園 - 桜が丘中町5丁目 2.9km
- 1993年に新設された。毎時3本と本数が多いが、この区間は人家の無い山の中となる。沿道には神戸牛の牧場が多い。
- 農業公園 - 桜が丘中町5丁目 2.9km
- 神姫バス29系統
- 印路 - 西戸田局前 2.5km
- かつては福地橋、平野橋と間に停留所があったが、大型車の走れる迂回路にルートが変更され、この時に停留所が削減された。
- 印路 - 西戸田局前 2.5km
- 神姫バス38系統
- 平和霊苑前 - 変電所前 2.9km
- 現在は一日1往復だが、昭和の時代は三木と神戸を結ぶバスがそこそこ走っていた。山越えの区間故に間隔が長い。
- 平和霊苑前 - 変電所前 2.9km