いろは坂
いろは坂(いろはざか)とは、栃木県日光市から中禅寺湖に至る山道のことである。国道120号に属している。上りと下りが完全に分かれていることで有名である。
概要[編集]
いろは坂最大の特徴として上下線が完全に分かれており、下り線用の第一いろは坂、上り専用の第二いろは坂に分けられている。道路から見える新緑や紅葉の美しさに定評があり、日本の道100選に選出されている。急勾配とカーブが続く山道であるものの、閑散期は道路も広いため快適に通行することができる。一方でシーズン中は路上駐車が激増し、わけのわからない動きをする車も多いため非常に混雑する。
いろは坂は日光市から避暑地である中禅寺湖へ至る道であり、大正時代に現在の第一いろは坂の原型が整備された(対面通行)。このころのいろは坂にはカーブが48か所もあったことから、いろは歌になぞらえていろは坂と命名された。現在でも第二いろは坂に「い~ね」の20カーブ、第一いろは坂に「な~ん」の28カーブが残っている。なお、第一いろは坂の「こ」33カーブは空中に描くラインで有名である。
かつては有料道路であり、第二いろは坂の供用開始である1965年から日光道路として料金を徴収していた。その後の1984年に無料開放されている。
空中に描くライン[編集]
走り屋をメインにした漫画である頭文字Dにおいて、第一いろは坂が登場しており、その中でヘアピンカーブをショートカットする方法として空中に描くライン、またはインベタのさらにインというテクニックが使われたことがある。なお、現実のいろは坂でやった場合は事故になることは間違いなく、実際に試して事故を起こしたものが出たため当該コーナーのガードレールが延長されたのは有名な話である。なお、あの段差で着地を成功させるためには莫大な加速力が必要なのは言うまでもなく、ましてはフロントに重量物であるエンジンを搭載するFRやFF、AWDでは生半可な加速では当然フロントから地面に突っ込むことになる。たとえジャンプに成功したとしてもサスペンションやホイールの変形など、足回りに走行不能になるほどの致命的なダメージも免れないという。
なお、作中においてはこのいろは坂をホームコースとしているラーメン屋走り屋集団「エンペラー」が登場している。