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路線バス
路線バス(ろせんバス)とは、不特定多数の乗客を乗せ、決められた時間・経路によって運行するバスのことである。
名称[編集]
不特定多数を意味する「オムニバス」から来ている。
概要[編集]
路線バスには一般道を主に走行する「一般路線バス」と高速道路を主に走行する「高速バス」が存在する。単に「路線バス」という場合は前者を指すことが多い。
歴史[編集]
ヨーロッパやアメリカ合衆国では乗合馬車が存在していたが (他の地域では不明、記述を求む)、20世紀初頭にこれを大型自動車であるバスに置き換わり、1910年代にアメリカ合衆国とヨーロッパで広まった。
日本では1923年(大正12年)の関東大地震によって路面電車が被害を受け、アメリカ合衆国から輸入したのをきっかけに全国に広まった。鉄道よりも小さい需要でも経営できるので、昭和戦前は一部の軽便鉄道が駆逐されるほど零細企業が乱立し、過当競争となった。やがて燃料統制によるガソリン入手難が起き、戦時中の陸運統制令によって乱立した企業も現在のような「一地域一社」への統合が進んだ。
現状[編集]
日本では自家用車の普及により乗客数が減少し続け、乗客数が最高潮に達した昭和43年10月1日日本国有鉄道ダイヤ改正に比べて路線数、本数ともに激減している。自家用車と同じ道路を同じ制限速度で走るのに加え、乗降のためにバス停に停車するため、自家用車より速く運行することができず、自家用車保有者はほとんど利用しない。
また、近年はドライバー不足も問題視されている。理由としては給料が安すぎたり、迷惑客や悪質クレーマーの増加、少子化というのが挙げられる。このような中、2023年に大阪府南部の金剛自動車が廃業を発表、2024年(令和6年)も多数の公営・民営事業者が減便を公式発表するなど、今までの公共交通の存在を脅かす事態に陥っている。
純民間の路線バスが減少する一方、自治体からバス事業者に委託する形のコミュニティバスに転換される例が増加している。コミュニティバスの多くは、自治体内の移動を目的としていて、かつきめ細く市町村内を回るためルートが複雑で、旅行者には使いにくい。また、コミュニティバスの委託を断られたり、委託できても収益率が低いなどの理由で委託を終了させられるケースもある。