セミクロスシート
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セミクロスシートとは、鉄道車両で、ロングシートとクロスシートを常時組み合わせたものを言う。
概要[編集]
長距離の需要もラッシュ時の需要もある列車に使用される。基本的には扉間の中央にクロスシートが配置される。
なお、国鉄モハ80系電車や名鉄パノラマカーのように2扉クロスシート主体で、戸袋部付近に僅かにロングシートがある車両をセミクロス車と呼ぶことは少なかった。
日本国有鉄道の車両[編集]
日本国有鉄道はこの座席配置を近郊形電車・気動車や一般型客車に採用した。国鉄113系電車、国鉄115系電車、国鉄415系電車、国鉄711系電車、国鉄キハ45系気動車、国鉄50系客車等がこれに該当する。
なお、急行列車に使用されていた車両が普通列車に転用された際に近郊化改造を受けた際にセミクロスシートに改造されたこともある。
現状[編集]
大手私鉄はバブル崩壊時あたりから、運用合理化の観点から、運賃だけで乗れる列車に通勤に特化したオールロングシート車が使用されることが多く、クロスシートはほぼ特別急行列車限定となりつつあり、セミクロスシートの車両は少ない[1]。また、地方民鉄も大手私鉄からの車両を購入している関係でオールロングシートの車両が多く、セミクロスシートの車両は少ない[2]。
第三セクターの車両は走行距離が長く、ある程度のラッシュもあるのでセミクロスシートの車両を導入しているところがある。また、地方民鉄、第三セクターともに、軽快気動車にはセミクロスシート車両を導入している。
JRグループは、すべての旅客鉄道会社でセミクロスシートの車両を有し、幹線区でセミクロスシートの国鉄車を継承したものの、JR東日本の地方線区で701系が投入されたあたりから昨今にかけ、いわゆるロングシート地獄や座席撤去車で利用者の反感を買っている線区も少なくない。