シマドジョウ

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シマドジョウ
分類
動物界
脊髄動物門
条鰭綱
コイ目
上科ドジョウ上科
ドジョウ科
シマドジョウ属
種群シマドジョウ種群
名称
学名Cobitis biwae species complex
和名シマドジョウ (縞鰌・縞泥鰌)
保全状況

シマドジョウとは、コイ目ドジョウ科の種群である。

形状[編集]

全長5〜12cmほど。雄よりも雌の方が大きくなる。

体は薄い灰緑色で、腹面は白い。体側に円形や楕円形の黒色の斑が一列に並んでいる。斑の上方や背鰭、尾鰭にも斑点がある。

腹鰭骨質盤は細長い。口は下向き。口髭は三対六本ある。

目の下には、棘があり、網で捕まえると棘を立てるため網から外しにくくなる。

スジシマドジョウに似ているが、シマドジョウの尾鰭付け根の黒斑はどちらも濃く、繋がっていることが多い[注 1]

またオスのシマドジョウの腹鰭は、基部は楕円形で、先端はくちばし状であるが、オスのスジシマドジョウの腹鰭は円形である。

生態[編集]

本州四国九州東部の澄んだ川や浅い湖に分布する。底生動物を食べる。

よく砂に潜り、冬は砂の中で越冬する。

産卵期は4~6月で、水生植物の根や茎などに産着する。

卵約2.1mmで白い。受精後2~3日で卵が孵化する。孵化した 2日後には、全長が5.1mmになる。

全長6mmになると鰓蓋が大きくなり、エラを覆うようになる。体長が6cm以上になると成熟する。

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元々は1種で、2倍数個体と4倍数個体がいるとされていたが、2003年に北川忠生らの研究チームが4種に分割し[1]2012年に中島淳らが和名が提唱した[2]

オオシマドジョウ Cobitis sp. BIWAE type A
西日本に生息している。西日本グループの4倍体集団。C. biwaeである可能性が高い。
骨質盤は嘴状。尾鰭付け根の黒紋は上下とも鮮明で、繋がる。
ニシシマドジョウ Cobitis sp. BIWAE type B
西日本に生息している。西日本グループの2倍体集団。
骨質盤は嘴状。尾鰭付け根の黒紋は東海と山陰の集団は上のみ明瞭だが、琵琶湖周辺では上下とも鮮明。
ヒガシシマドジョウ Cobitis sp. BIWAE type C
東日本に生息する。
尾鰭付け根の黒紋は上下とも不鮮明。
トサシマドジョウ Cobitis sp. BIWAE type D
本州・高知に生息している。
骨質盤は包丁状。尾鰭付け根の黒紋は上下とも鮮明で、少し離れる。
シマドジョウ中部集団 Cobitis sp. BIWAE
中部地方に分布する遺伝子的にはニシシマであるものの、形状的にはヒガシシマという謎のドジョウ。

人間との関係[編集]

食用になる他、アクアリウムで飼育されることも多い。

スナムグリ」「スナドジョウ」「カワドジョウ」「ムギナ」「スナサビ」「スナハビ」「タカノハドジョウ (新潟県)」「カナメ (新潟県)」などの地方名がある。

脚注[編集]

注釈
  1. スジシマドジョウは、下の斑紋が薄いことが多く、斑紋が離れている。
出典
  1. Kitagawa, T.; Watanabe, M.; Kitagawa, E.; Yoshioka, E.; Kashiwagi, M.; Okazaki, T. (2003). “Phylogeography and the maternal origin of the tetraploid form of the Japanese spined loach, Cobitis biwae, revealed by mitochondrial DNA analysis”. Ichthyological Research 50: 318–325. doi:10.1007/s10228-003-0174-6. 
  2. 中島淳、洲澤譲、清水孝昭、斉藤憲治「日本産シマドジョウ属魚類の標準和名の提唱」、『魚類学雑誌』第59巻第1号、2012年、 86-95頁。

関連項目[編集]