キャッシュレス

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キャッシュレスとは、キャッシュ(現金)を用いない買い物(購買活動)のこと。

概要[編集]

クレジットカードや電子マネーなど、現金に代わる決済方法により支払いを行い、直接的な現金のやりとりが発生しないことが特徴。

諸外国ではキャッシュレス化が進んでおり、特に中国ではリープフロッグ型発展 ()の存在から全決済の90%がキャッシュレスという高い浸透率である。日本では、SuicaPASMOをはじめとした交通系電子マネーや、nanacoなどのコンビニを中心に普及する電子マネーでの決済が広まりつつあるが、諸外国に比べクレジットカード決済の割合が小さく、またスマートフォンアプリを介したQRコードでの決済が広まっていないことが指摘された。

日本は、2015年の調査では消費全体の20%にとどまった[1]。そこで東京オリンピック大阪万博に備え、これに追い付こうと優遇税率を設定するなどしている。その一方、北海道胆振東部地震による全道停電時には支払いができないとして問題になったように、災害の多い日本の行き過ぎたデジタル決済の進行を問題視している堤未果のような論者もいる。

現金での釣銭などが発生しないため、購入時のやり取りの簡易化などができる一方、決済端末が利用できる事が前提であるため、非常時用の現金も併せて持っておこう。

各種の方式[編集]

クレジットカードを中心としたポストペイ方式と交通系ICカードnanacoなどのプリペイド方式に2分される。

クレジットカード[編集]

カード会社から消費者に発行されたカードによって決済し、後日銀行口座から引き落とされる方式。

カードの照合は、店頭の端末に通したり、カード番号の入力が従前の中心だったが、VISAが開拓したタッチ決済も昨今は普及が進んでいる。

消費者は決済額より指定の割合をポイントとして受け取り、特典などに交換できるのが一般的。

インバウンド需要を見込み、福岡市交通局など、クレジットカード決済可能な鉄道事業者も出始め、関西私鉄系のPiTaPaもこちらの分類が近くなっている。

交通系ICカード(プリペイド型)[編集]

関西私鉄系のPiTaPaを除く交通事業者が発行するプリペイドカード。Suica(JR東日本系)、PASMO(関東私鉄系・関東・山梨バス系)、ICOCAJR西日本JR四国・関西私鉄系)、Nimoca(西鉄函館市企業局交通部・九州・函館民間バス系)が広域系で、他に数十種類が地域・会社別に発行されているが、概ね相互利用が可能で、1枚持っていれば多くの場所で使える。

もともとは鉄道バスの運賃・料金支払いが目的だが、コンビニエンスストア等でも使え、少額決済に多く使われる。事前に2万円までをカードに入金(チャージ)し、その残高から逐次支払う。

ポイント還元は名古屋圏のmanacaを除いて無かったが、消費税の8%→10%化に伴い、一部の電車・バスの支払いでは、数円割安になる。

残高は自動販売機や専用のデバイス、あるいはNFC対応の携帯電話と専用アプリにて確認することとなる。

非交通系電子マネー[編集]

nanaco(セブンイレブン)、Tマネー(ファミリーマート)、WAON(ミニストップ)などのコンビニ系[注 1]楽天EdyQUICPayなどの金融機関系が存在。事前に入金した残高から支払う方式は交通系電子マネーと変わらないが、交通機関には使えない。ちなみに、コンビニ等での決済時に指定の割合をポイントとして還元され、チャージに使ったり支払いに充当することができる。

交通系電子マネーと併せて、自動販売機やコインパーキングの支払いに使える場所もある。

残高は、自動販売機、専用のデバイス、あるいはNFC対応の携帯電話と専用アプリの他、nanacoなどは店舗ATMにて確認することとなる。

QRコード決済[編集]

スマートフォン決済」も参照

中国を本拠地とするアリペイやウィーチャットペイ、日本発のオリガミペイなどがある。店頭に置かれたQRコードを読み取ることで、決済が完了する。

事前にスマートフォンにアプリを導入し、銀行口座やクレジットカードを登録する。買い物の際に店頭のQRコードを読み取ったり、自身のアプリからバーコードを表示してレジにて読み取ることで、登録した口座やカードから支払える仕組み。

ポイント還元などはサービスによる。また、一部のサービスでは特定の店舗での支払いが割引になったりするクーポンを配布している。

チャージ不要な決済方法の場合、残高を気にしなくて良い一方、携帯の充電が切れたら使えない。もちろん。

関連項目[編集]

  • セブン銀行ATM - ICカード、QRコード決済とも、現金チャージが可能。

脚注[編集]

  1. 過去にはサークルKのカルワザが存在した。
出典
  1. 日本が安全だから?キャッシュレスが進まないワケ NIKKEI STYLE、2018/10/22、2018/10/24閲覧