Windows XP
Windows XP(ウィンドウズエックスピー)とは、Microsoft社が2001年10月に発売したパソコン向けのオペレーティングシステムソフトである。XPの語源は「経験、体験」を意味するexperienceに由来する。
2014年4月の初め頃にサポート終了。サポート終了以降は、XPの場合、新規に発見された脆弱性があったとしてもパッチの提供がなされない。また、サードパーティ製ソフトウェアにおいても順次サポート対象から外れ、パッチや新バージョンの提供がなされなくなっている。そのため、セキュリティのリスクやウイルスにさらされ、欠陥が残るだけではなく、データがすべて消え、機械自身が壊れる可能性がある。
概要[編集]
それまでのWin9x系とNTを統合したOSであり、家庭用のNT系としては初のWindowsとなる。安定性が高いことで人気が高く、そのおかげでWindows Meは短命OSに終わった。一方のXPは、後継となるWindows Vistaの開発が難航し、リリースまでに5年もかかってしまっている。そのためXPの環境に慣れてしまい移行が難しくなるユーザや、VistaがXPと比べて高いスペックを要求するため、XPを使い続けるケースが多発していた。サポート終了が近い時期に流行したネットブックでVistaが動作しないこともあり、マイクロソフトはほかのOSにシェアを奪われないようにXPに新エディションを設定(ULCPC)。XPの販売終了後もこのエディションに限り一定期間リリースを続けていた。このことなどから当初のサポート終了予定時期になってもかなりの数のXPユーザがいると見積もられており、サポートを打ち切った場合の社会的な影響が多大であると予想されていた。そのためマイクロソフトはサポート期間を延長、一般向けのサポートは2014年の4月に終了した。なお、企業などの場合はマイクロソフトとの直接契約により有償の継続サポートを受けることも可能であるとされている。
デメリット[編集]
- XPのMicrosoft IMEでは、ローマ字入力における小文字の「っ」は、「XTSU」ではどういう訳か認識されない。「XTSU」と入力すると、「xつ」と出て、xの頭が残って表示されてしまう。「っ」の入力は、「LTU」「XTU」「LTSU」の3種類だった。「ローマ字入力#ローマ字入力表、ローマ字入力の推奨表記・取扱説明書・Dict.」を参照。
周辺機器[編集]
- XPの発売当初、無線LANを内蔵している機種はほとんどなかった。しかし、PCカードと呼ばれる機能増設インターフェース用のスロットが標準装備であることが多く、無線LAN機能を持つPCカードを指すことで無線LANの使用ができた[注 1]
- Windows XP登場時は、まだインカメラが付いてない時代で、ビデオ通話が主流ではなかった。なお、Skypeの登場やWebカメラの普及により、後期に登場したネットブックなどでははじめからカメラが搭載されているなど、ビデオ通話の普及につながっていった[注 2]
MIDI音源について[編集]
XPでは、ヤマハのXG音源の音楽制作ソフトウェアのMIDI音源である「YAMAHA XG WDM SoftSynthesizer=S-YXG50」が標準装備されており、ヤマハのXG音源のソングデータに関連する音楽制作・DTMソフトがあり、XGフォーマットのシンセサイザーのパラメータを編集する機能を備えており、その種類には「SOL2」や「XGworks」、「らくらく作曲名人」「らくらく作曲名人2」が存在する。これらの音楽制作ソフトは、いずれも初心者向けの派生ソフトである。「S-YXG50」は、Windowsに標準装備されている音源よりも音質が濃い。XGの音色数は、480個(480XG)。「らくらく作曲名人2」が発売された年は、2000年12月。
ノートPCにおける電源について[編集]
Windows XPの時代でも即に、ノートPCの多くは蓄電池を持っており、電源を繋がなくても一定時間利用することができた。なお当時のパナソニック製のタフブックCF-73の場合、標準バッテリで6時間、拡張バッテリで連続11時間の稼働を実現している。 また、この世代のノートPCを2023年現在で使用する場合はバッテリーが劣化している可能性が高く、電源アダプタでの給電が事実上必須となっていることがある。
ギャラリー[編集]
近い世代のOS[編集]
前後のバージョン[編集]
以上はアップグレード版を使用してXPへとバージョンアップできる。ただしエディションに制限がある。
唯一、直接的にアップグレードできる。
アップグレード版を使用してバージョンアップできるが、新規インストールとしてセットアップを実行する必要がある。