Windows Vista

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Windows Vistaとは、Microsoft社が2006年11月に発売したパソコン向けのオペレーティングシステムである。Vistaはイタリア語英語で「眺望」を意味する。2017年4月11日をもって一般向けユーザーへのサポートが終了した。


概要[編集]

Windows XPに比べてセキュリティの強化に重点が置かれており、ユーザーアカウント制御(UAC)が初めて導入された。システムに変更を与えるプログラムを起動する際、それが管理者権限を持つアカウントであっても確認のダイアログを出すシステムである。また、Windowsリソース保護というプログラムも導入され、Windowsにおける重要なシステムファイルやフォルダー、およびレジストリが保護される。たとえ管理者権限を有していても削除や変更はできない。BitLockerも初めて搭載されている。 このセキュリティ機能の実装にはNSAが関与していることが明らかになっている。

批判[編集]

Windows Vistaは動作の重さとUAC制御などにおいて批判が多く、アップグレードのキャンセルやダウングレードを行うユーザもみられた。

動作の重さ[編集]

Vistaは先代のXPに比べて動作要件がかなり引き上げられており、快適に動作するには数GB単位のメモリや1Ghz以上のCPUなどが要求されるものであった。販売開始当初のパソコン市場はXPが快適に動作する程度の性能が多く、Vistaの場合だと最低要件を満たす性能のものばかりであった。 事実、2006年当時で比較的高性能機であったGateway GT5062jのスペックを以下に示す。

  • CPU intel Core 2 Duo E6600(2.4GHzの2コア)
  • メモリ 1GB
  • ストレージ 320GBのHDD(2台搭載)、
  • グラフィックボード GeForce7600(VRAM256MB).
  • 価格 15万円弱

価格だけの比較となるが、2023年にドスパラで販売されているゲーミングパソコン「MagnateMV」が15万円弱である。つまり、普及帯のパソコンはこれ以下の性能となっており、当然厳しいスペックのマシンでVistaを走らせていたことになる。XPで同様のスペックの場合は当然軽快に動作するため、Vistaが重いOSというイメージをより強めた可能性もある。

ユーザーアカウント制御[編集]

新たなセキュリティ機能として導入されたユーザーアカウント制御(UAC)であるが、確認のダイアログが出るたびに画面が暗転し確認を促すため、嫌われる傾向があった。実際にUACを無効化する方法がWebサイトなどで紹介される例は多く、これはWindows 10においても同様である。前述の動作の重さに加え、ユーザーアカウント制御の処理を挟むことで使いにくいOSというイメージを持つ人も少なくない。

その他[編集]

互換性について批判されることも多いがOSのアップデートにはつきものであり、特にカーネル自体を更新するような大々的なアップデートの場合は問題になりやすいため、Vista固有の問題というわけではない。 また、Vistaのリリース直後には脆弱性が多数発見されることもあったがセキュリティパッチによって修正され、ServicePack1のころには安定性もXP並みになっていた。

なお、後続のWindows 7はVistaのビックマイナーアップデート版と言えるものである。実際にWindowsの内部バージョンはVistaが6.0、7が6.1である。なおWindows 8は6.2、Windows 8.1は6.3である。Vistaの登場直後こそ批判が殺到したものの、見かけや動作要件などがほぼ変わらないWindows7が評価されている点を見ると時代が悪かったという見方もできる。

エディション[編集]

Windows Vistaは目的とするユーザ層によって6つのエディションが用意されている。また、それぞれのエディションによりテーマカラーが与えられている。

Starter
Windows Vistaの最下位のエディションである。32bit限定であり、最低限の機能しか持たない。アプリケーションの同時起動が3つに制限されたり、Windows Aeroが含まれないなどの制限もある。日本やアメリカでは販売されていないため、ある意味レアなOSである。
Home Basic
一般ユーザ向けのエディションであり、基本的な機能を備えている。WindowsXPのHomeEditionの後継に当たる。Windows AeroやWindows Media Centerは備えておらず比較的低スペック向けのOSである。発展途上国向けのバージョンのため、日本やアメリカでは販売されていない。
Home Premium
一般ユーザ向けのエディションであり、HomeBasicより上位のエディションとなる。XPのMedia Center Edition に近い。Vistaの特徴であるWindows AeroやWindows Media Centerを使用できるが、CPUのリソースをそれなりに消費するため要求スペックは高め。
Business
ビジネス向けのエディションである。HomePremiumにあったWindows Media Centerなどのエンターテイメント機能は廃されているものの、リモートデスクトップ機能を標準で使用できるなど、企業向けの要素が強い。XPのProfessionalの後継に当たる。
Enterprise
大企業向けエディションである。店頭などでインストールメディアが販売されることは無く、マイクロソフトと直接契約を結んだ場合のみ提供されるOS。Businessよりも強固なセキュリティとUNIXベースのソフトウェアが実行できる機能(SUA)が提供される。
Ultimate
Vistaの全エディションの機能を有し、さらには専用サービスが提供される最上位エディション。BTOなどのハイエンド機でインストールされている事例があった。

関連項目[編集]