8代目豊竹嶋太夫

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8代目豊竹 嶋太夫(8代目 とよたけ しまだゆう、1932年昭和7年〉3月7日 - 2020年令和2年〉8月20日)とは、人形浄瑠璃文楽の太夫で、人間国宝である。本名は村上五郎。

略歴[編集]

愛媛県松山市出身。1948年(昭和23年)、3代目豊竹呂太夫(元・7代目嶋太夫)に入門し、同年に2代目豊竹呂賀太夫で初舞台を踏む。1952年(昭和27年)、3代目呂太夫が10代目若太夫を襲名したため、1954年(昭和29年)11月4代目豊竹呂太夫となるが、1955年(昭和30年)に退座する。その後は活動が見られず、13年後の1968年(昭和43年)4月に復帰して、3代目竹本春子太夫の門下で復帰し8代目嶋太夫を襲名ともに文楽協会に加入。1969年(昭和44年)に4代目竹本越路太夫の門下となる。

1994年平成6年)4月より重要な場面を任される切場語りとなり、よく通る美声を生かした華麗な芸風、世話物や「酒屋」など女性の情を語る演目に定評があった。2002年(平成14年)公開の北野武監督の映画・「Dolls(ドールズ)」にも出演している。

その活動から、1994年(平成6年)に芸術選奨文部大臣賞1995年(平成7年)に紫綬褒章2008年(平成20年)に旭日小綬章を受章。2015年10月重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された。同月引退を発表。2016年(平成28年)2月の東京公演で引退した。

2020年令和2年)8月20日午後7時18分、腎不全のため東京都の病院で死去した。88歳没。