複素数平面
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複素数平面(ふくそすうへいめん)とは、複素数を座標上に表したものである。複素平面、ガウス平面ともいう。
概要[編集]
複素数 (とは実数、は虚数単位)について、実数部を軸、虚数部を軸に置く。 もしくは、あるいは両方の値が0の場合も複素数平面上に表される。 またこの複素数の原点からの線分の長さは
と複素数の絶対値で表される。
極形式[編集]
で表される。 このとき、については度数法ではなく弧度法を用いることが一般的である。 前述の式において、原点との間になすはである。 例えば、、のとき、である。 また、絶対値は
である。これを極形式にすると
となる。
ド・モアブルの定理[編集]
複素数をn乗した場合、
が成り立つ。
応用[編集]
量子力学で波動関数を表現するのに不可欠であり、電気工学をはじめ、様々な分野で使用される。電気工学で使用する場合、は電流を意味するため、虚数単位はを用いて数字の前に配置する。この場合、複素数はと表す。
また、電流・電圧に対しても複素数を導入し、やで表されるフェーザという概念を用いることがある。 これにより、交流回路の解析を行う際に電流と電圧の間での位相差がどれほど発生しているのかということや、発電された電力のうち回路中の負荷で消費される有効電力、負荷で消費することができない無効電力、電圧源から送られる皮相電力を一度に計算することができるようになる。
高校教育[編集]
高等学校の数学では、1962年実施の数学IIBに登場するも、1973年実施分から消えており40年近く消えていたが、2013年より実施の数学IIIで復活した。
関連項目[編集]
参考文献[編集]
- 酒井善雄『改訂2版電気電子工学概論』丸善株式会社平成9年5月15日第4刷発行