湖北省
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湖北省(こほくしょう、フーペイ)とは、中華人民共和国・華中地区の省である。省都は武漢。略称は卾(がく)という。湖北の由来は洞庭湖の北側に位置する省のためである。人口は2000年の時点で約6028万人。面積は18万5900平方キロ。
概要[編集]
この省は中国大陸のど真ん中に位置するため、春秋時代、戦国時代、三国時代いずれも問わずに争奪戦が繰り返された地域である。特に三国時代には荊州と呼ばれ、この地域を支配して一大文化を築き上げた劉表亡き後は、曹操・劉備・孫権の三者による激しい争奪戦が繰り返されている。これだけ争奪戦が繰り返された背景には、この地域が肥沃であり、そして古くから水上交通の要衝として繁栄を遂げていたことも挙げられる。長江と漢水の合流域は広大な盆地状の沖積平野を形成し、後に「千湖の省」と称されるほど多くの湖沼が存在していた。
1667年、当時の清政府はこの地域に湖広省を分割する形で設置した。1998年夏に長江大洪水が勃発し、これにより湖北省内総生産の10パーセント強に当たる384億元が失われる大損害を被っている。この地域は現在も中国有数の穀倉地帯であるため、ゴマや菜種、綿花、米など多くの生産が行われている。また、精錬業なども発達し、省都の武漢では鉄鋼や機械、自動車などの生産が盛んに行なわれている。
2019年から2020年にかけて、武漢を中心にして新型肺炎が流行し、大混乱となっている。