江南郡

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

江南郡(カンナム-ぐん/강남군)は、平壌直轄市南西端に位置する、平壌直轄市2郡のひとつ。

平壌直轄市 江南郡
位置
各種表記
チョソングル강남군
漢字:江南郡
日本語読み仮名:こうなん-ぐん
片仮名転写:カンナム-グン
ローマ字転写 (RR):Gangnam-Gun
ローマ字転写 (MR):Kangnam-Gun
英語表記:Kangnam-County
統計(2008年
面積:160.3 km2
総人口:69,279 人
行政
国:朝鮮民主主義人民共和国
上位自治体:平壌直轄市

地理[編集]

平壌直轄市の最南西端に位置し、北を昆陽江を挟んで楽浪区域、西を南浦特別市大安区域、東を黄海北道中和郡、南を黄海北道黄州郡松林市と接する。

郡のほとんどは、平壌平原に属し、緩やかな丘陵地帯を成している。南西部に向かうと海鴨山・小海鴨山・イジョン山・高山などの低山が散在している。郡の北部を流れる昆陽江をはじめ大小の河川が大同江に流入し、流域の肥沃な平野を作った。

年の平均気温9.6℃、1月の平均気温-7.4℃、8月の平均気温24.3℃である。平均降水量は917.4㎜であり、その65%が6〜8月に下る。

地質は石灰岩層になっており、土壌は褐色森林土壌と水田土壌、河川の麓には沖積土壌が分布している。森林は、軍の面積の約15%を占め、松が主要な種である。地下資源には石灰岩苦灰石が埋蔵されている。 耕地は郡の面積の約80%を占めており、主要穀物は米・トウモロコシ・小麦・大麦・大豆等であり、ほぼすべての畑で二毛作をしている。その他そば・インゲン・ゴマ・サツマイモなどが耕作される。

歴史[編集]

  • 日本統治時代 - 中和郡の一部であった
  • 1952年 - 郡面里統廃合により、平安南道中和郡楊井面・海鴨面・新興面・唐井面と南串面の一部地域をもって、平安南道江南郡を設置
  • 1954年 - 猿岩里が猿岩労働者区に昇格
  • 1959年
  • 1963年 - 平壌直轄市の市域拡大に伴い、平壌直轄市江南郡となる
    • 唐谷里・東山里・真広里の各一部を合併し、乾山里を設置
  • 1965年 - 金垈里・碧只島里が楽浪区域に編入
  • 1967年
    • 白雲里・真広里・東山里・乾山里および唐谷里の一部が中和郡に編入
    • 東井里の一部が文岩里に編入
    • 新井里の一部が東井里に編入
    • 長橋里の一部が馬井里に編入
  • 1997年 - 古川里の一部を中和郡白雲里に編入
  • 2010年 - 平壌直轄市の市域再編に伴い黄海北道に移管
  • 2011年 - 平壌直轄市の市域拡大に伴い再編入

行政区画[編集]

  • 江南邑(カンナムプ)
  • 間川里(カンチョンニ)
  • 古邑里(コウムニ)
  • 古川里(コチョンニ)
  • 唐谷里(タンゴンニ)
  • 東井里(トンジョンニ)
  • 龍谷里(リョンゴンニ)
  • 龍橋里(リョンギョリ)
  • 龍浦里(リョンポリ)
  • 柳浦里(リュポリ)
  • 馬井里(マジョンニ)
  • 文岩里(ムナムニ)
  • 上岩里(サンアムニ)
  • 石湖里(ソコリ)
  • 新井里(シンジョンニ)
  • 新興里(シヌンニ)
  • 永津里(ヨンジンニ)
  • 二山里(イサンニ)
  • 長橋里(チャンギョリ)

施設[編集]

農業[編集]

農業地域として白菜・大根・ほうれん草・きゅうり・ニンニク・唐辛子・タマネギなどの野菜類を主に生産しており、にんにく・唐辛子・タマネギは特産品である。大規模国民農牧場があり、リンゴ・梨・栗などの果物や牛・豚・鶏などの家畜生産が平壌市で最も多く生産されている。

工業[編集]

工業はレンガ・瓦・食料品・化学・日用品・農機具・鉄製日用品などのいくつかの中小規模工場がある。郡南部には、江南セメント工場と苦灰石鉱山があり、海鴨山一帯で採掘された苦灰石は黄海製鉄連合企業所の製鉄工業の重要な原料として供給されている。

水産[編集]

大同江をはじめとする河川では、ボラ・コイ・フナなど淡水魚がたくさんとれる。特にボラは、この江南地方の特産物として知られている。

交通[編集]

道路[編集]

水上交通[編集]

施設[編集]

  • 江南の土城 - 文禄・慶長の乱の時林仲樑が400人を率いて外敵を防いだ土城跡
  • 江南農業専門学校
  • 江南建設専門学校
  • 江南高等中学校
  • 江南人民学校

関連項目[編集]