村田省蔵 (画家)
村田 省蔵(むらた しょうぞう、1929年(昭和4年)6月15日[1] - )は、日本の洋画家[1]。石川県金沢市出身[1][2]。
人物[編集]
2013年(平成25年)に石川県立美術館で開催された『村田省蔵展 -画業60年の歩み-』では「卓抜な描写力と師・小絲に鍛えられた深い色彩を両輪」「美しい自然を賛美して描くものと、近景をクローズアップし、自己の感興や思いを述べるものとがある」[3]「多彩かつ濃厚な色彩と緊密な構図は村田様式」[4]と評されている。
略歴[編集]
1929年(昭和4年)6月15日、石川県金沢市にて生糸問屋を営む生家の五男として生まれる[1]。1942年(昭和17年)、石川県立金沢第二中学校へ入学[1]。1944年(昭和19年)海軍飛行予科練習生として滋賀航空隊に入隊する[1]。1945年(昭和20年)終戦により石川県立金沢第二中学校へ復学した際、第一回現代美術展にて宮本三郎の作品に感動、画家を志す[1]。
1949年(昭和24年)3月に第35回光風会展、同年10月第5回日本美術展覧会(日展)にてそれぞれ初入選[1][2]。1950年(昭和25年)3月、1951年(昭和26年)、金沢美術工芸専門学校洋画科卒業[5]。上京し東京都文京区に居を構え、周辺風景を描くようになる[1]と同時に、小絲源太郎に師事[1][2]。1959年(昭和34年)、東京都保谷市[注 1]にアトリエを構え、同年4月、第45回光風会展で会友賞受賞[1]。1966年(昭和41年)、光風会を退会[1][2]。
1968年(昭和43年)11月、第11回日展で菊華賞受賞[1][2]。1998年(平成10年)第30回改組日展で「春めく」が内閣総理大臣賞受賞[1][2][6]。2000年(平成12年)金沢学院大学美術文化学部教授[1]。2006年(平成18年)6月、第37回日展にて恩賜賞・日本藝術院賞受賞[1][2][7]、同年日展理事、日本藝術院会員[注 2][1][2][7]。
2010年(平成22年)11月1日、神奈川県鎌倉市へ絵画寄贈し鎌倉市政功労者となる[8][1]。2011年(平成23年)6月、旭日中綬章受章[1][2][7]。
主な作品[編集]
- 節出典:[9]、太字は受賞。
作成年 | 作品名 | 備考 | |||
1950年 | - | 「黄衣」 | - | 第6回日展[10] | |
1957年 | - | 「水門」 | - | 第43回光風会展[11] | |
1959年 | - | 「渡船場」 | - | 第45回光風会展会友賞[12] | |
1964年 | - | 「館(長崎)」 | - | [13] | |
1972年 | - | 「午後の町」 | - | 第4回改組日展[14] | |
1975年 | - | 「茜」 | - | 第7回改組日展[15] | |
1979年 | - | 「城塞」 | - | 第11回改組日展[16] | |
1980年 | - | 「双樹」 | - | 第12回改組日展[17] | |
1987年 | - | 「麦秋」 | - | 第19回改組日展[18] | |
1987年 | - | 「古い館」 | - | 鎌倉美術展[19] | |
1992年 | - | 「丘」 | - | 第24回改組日展[20] | |
1996年 | - | 「春近し」 | - | 第28回改組日展[21] | |
1996年 | - | 「尾道水道」 | - | 第42回現代美術展[22] | |
1998年 | - | 「春めく」 | - | 第30回改組日展内閣総理大臣賞[6] | |
2008年 | - | 「斑雪」 | - | 第40回改組日展[23] | |
2009年 | - | 「凛として」 | - | [24] | |
2011年 | - | 「芽吹き」 | - | 第43回改組日展[25] |
脚注[編集]
- 注
- 出典
- ↑ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s “村 田 省 蔵 年 譜”. 石川県立美術館 (1999年). 2016年1月9日確認。
- ↑ a b c d e f g h i “村田省蔵展 ―四季を愛でる―”. 和光 (2013年). 2016年1月9日確認。
- ↑ “村田省蔵展 -画業60年の歩み-”. 石川県立美術館 (2013年). 2016年1月9日確認。
- ↑ “石川県立美術館だより(PDF)”. 石川県立美術館. p. 4 (2013年2月1日). 2016年1月9日確認。
- ↑ デジタル版 日本人名大辞典+Plus. “村田省蔵(2) むらた-しょうぞう”. 講談社. 2016年1月9日確認。
- ↑ a b “春めく”. 石川県立美術館. 2016年10月8日確認。
- ↑ a b c d “会員詳細”. 日本芸術院 (2006年12月15日). 2016年1月9日確認。
- ↑ “広報かまくら平成22年度11月1日号2面”. 鎌倉市 (2014年10月8日). 2016年1月9日確認。
- ↑ “作家名:村田省蔵”. 石川県立美術館. 2016年10月8日確認。
- ↑ “黄衣”. 石川県立美術館. 2016年10月8日確認。
- ↑ “水門”. 石川県立美術館. 2016年10月8日確認。
- ↑ “渡船場”. 石川県立美術館. 2016年10月8日確認。
- ↑ “館(長崎)”. 石川県立美術館. 2016年10月8日確認。
- ↑ “午後の町”. 石川県立美術館. 2016年10月8日確認。
- ↑ “茜”. 石川県立美術館. 2016年10月8日確認。
- ↑ “城塞”. 石川県立美術館. 2016年10月8日確認。
- ↑ “双樹”. 石川県立美術館. 2016年10月8日確認。
- ↑ “麦秋”. 石川県立美術館. 2016年10月8日確認。
- ↑ “古い館”. 石川県立美術館. 2016年10月8日確認。
- ↑ “丘”. 石川県立美術館. 2016年10月8日確認。
- ↑ “春近し”. 石川県立美術館. 2016年10月8日確認。
- ↑ “尾道水道”. 石川県立美術館. 2016年10月8日確認。
- ↑ “斑雪”. 石川県立美術館. 2016年10月8日確認。
- ↑ “凛として”. 石川県立美術館. 2016年10月8日確認。
- ↑ “芽吹き”. 石川県立美術館. 2016年10月8日確認。
外部リンク[編集]
- 石川県立美術館関係