恩赦

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恩赦(おんしゃ)とは、裁判で確定した刑罰の効力を消滅させたり、失った資格の回復を行政権力が行うことで基本的人権を回復させる制度のことである。大赦(たいしゃ)とも呼ばれる。

概要[編集]

古代から近世にかけては民衆に対し、君主や権力者が恩恵を施すものとして実施されていた。日本においては大日本帝国憲法下においては天皇の大権事項とされていた。日本国憲法においては内閣の助言と承認により、天皇が認証することで行なわれることになる。諸外国にも同様の制度が存在する。

日本の事例[編集]

日本の場合は、皇室の慶弔時や国家的行事の際に、罪や刑の種類を決めて一律に実施する政令恩赦と、個別に中央更生保護審査会が審査して実施する個別恩赦がある。個別恩赦の場合は、内閣が定めた基準に沿って行なわれる特別基準恩赦と、慶弔などに関係がない常時恩赦に分けられる。政令恩赦は大赦減刑復権がある。個別恩赦は有罪の効力を消滅させる特赦・減刑・刑の執行の免除・復権の4種類がある。

日本では皇室の慶弔関係以外では、サンフランシスコ平和条約発効や沖縄県の復帰など、歴史的に記念する日などにも行なわれている。

恩赦の種類[編集]

  • 個別恩赦 - 常時恩赦あるいは特別基準恩赦 - 復権[1]・刑の執行の免除・減刑・特赦のいずれかとなる。
  • 政令恩赦 - 復権・減刑・大赦のいずれかとなる。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. 有罪で喪失・停止した資格が開始されるもの。日本では、これが適用されることで国家試験などが受けられるようになり、社会復帰が後押しされる。公選法違反の場合は公民権が回復し、選挙権あるいは被選挙権が得られる。ただし公選法違反の救済は政治利用との批判も存在する。