追贈

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追贈(ついぞう)とは、生前に大きな功績があった人物に対して、時の政府などがその功績を賞して官位や勲章などを与えることや、伝統芸能で逝去後に名跡が贈られることをいう。位階の場合は贈位ともいう。諡号とは違うので注意が必要である。

概要[編集]

意味としては、その名の通り「死んだ後をってる」ということである。その人物が死んだ際には余り評価されていない場合でも、死んだ後に大きく評価されたりして追贈される例も存在するし、その人物が失脚させられて不遇に死にながらも、失脚させた政敵が亡くなったり、恩赦を受けた時に名誉回復の意味で追贈される場合などがある。

例として織田信長は生前の功績から、朝廷より贈従一位太政大臣を追贈され、さらに明治時代には正一位を追贈されている。

現在の位階令に基づいて、逝去後長期間を経過した人物に生前の功績で位階が贈られた例は戦後に無く、追贈は事実上運用が凍結されている[注釈 1]

伝統芸能では、歌舞伎役者や落語界で、高い実績がありながら早逝した人物が、死後に相応の名跡を追贈されるケースがある。例えば、初代尾上辰之助が息子の当代尾上松緑の襲名に合わせて、三代目尾上松緑が追贈されたケースや、笑福亭松鶴の7代目襲名が内定していた笑福亭松葉が死後7代目笑福亭松鶴を追贈されたケースがある。

注釈[編集]

  1. 死後16年を経て、官吏時代の事績が評価された杉原千畝についても、外務大臣の名誉回復の声明に止まっている。