幕の内弁当
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幕の内弁当(まくのうちべんとう)とは、経木で作った箱に小さく握った白米で炊いたご飯を入れてその上にゴマと梅干しを載せ、それを仕切りで分けておかずを入れた弁当である。
名称[編集]
芝居の鑑賞の間に幕が下りている時に食べた、あるいは幕内力士が食べていた、等と様々な説がある。
概要[編集]
江戸時代に登場した弁当である。白米、梅干し、様々なおかずもいずれも当時としては高価で贅沢なものであった。明治時代になっても変わらず、姫路駅では初めて駅弁としての幕の内弁当が販売されたが、高価なものであった。
おかず[編集]
焼き魚、卵焼き、蒲鉾、根菜の煮物、漬物である。漬物以外は江戸時代では贅沢なおかずであった。
現状[編集]
食糧管理制度によって日本人すべてが平等に白米を口にできるようになったが、配給制度のもと、流通量が制限され、おかずの材料も満足に手に入らず、作ることができなかった。幕の内弁当が大衆化したのは高度経済成長の時代である。休暇に旅行をし、その際に最も手軽で、かつ、高級な雰囲気を楽しめる幕の内弁当は大きく普及した。また、この時代からコロッケやハム等を入れて年少者に親しまれるよう工夫する動きもあり、「洋風幕の内弁当」とも言われるようになった。スーパーマーケットやコンビニエンスストアでも扱うようになり、今や手軽に食べられる弁当になった。