小幌駅
こぼろ
Koboro
所属事業者 | 北海道旅客鉄道 |
駅番号 | H 45 |
路線 | 室蘭本線 |
前後駅 | 静狩 << 小幌 >> 礼文 |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線 |
開業 | 1943年9月25日 |
所在地 | 北海道虻田郡豊浦町字札文華 |
外部リンク | 駅情報 |
小幌駅(こぼろえき 英: Koboro Sta.)は、北海道虻田郡豊浦町にある北海道旅客鉄道(JR北海道)室蘭本線の鉄道駅(秘境駅)である。
概要[編集]
とーーーっても長い二つのトンネルの間にある。そのため一部の大きなお友達以外は誰も気にしない。利用者もとっーーても少なかったが、秘境駅として認知されてしまったことにより、一日当たり10人程度の訪問者が訪れている。この駅を管理している豊浦町でも駅名標とのツーショットにより到達証明書がもらえたりと何もない秘境駅のわりには認知されていると思われる。
駅構造[編集]
相対式ホーム2面2線の地上駅らしい。仮乗降場が由来となっている駅にあるようなホームとなっている。当駅前後はかつて単線時代だったため廃トンネルや留置線が残されている。これが秘境駅ランキング上位に君臨する理由の一つとなっているのである。
駅周辺[編集]
ここまで見てきている方にはもう察しがついている方も多いと思うが、2022年現在の当駅近隣にある人工的なものは鉄道本体とその関連施設だけであり、それ以外の人工物は皆無である。かつては小さな集落があったようだが、日本の他の地方と同様に過疎化が進み、1970年代ごろには集落は消滅したとされている。
しかし、2006年頃までは駅員?と思われる男性が当駅に住んでいた。この男性は1980年代から当駅周辺に居住しており、旅行者からは「小幌仙人」といったあだ名で親しまれていた。彼は2006年ごろに衰弱した状態でヘリコプターで救助され、翌2007年のテレビでも特集されたがその後二度と当駅に戻ってくることはなく、まもなく息を引き取った。
そもそも誰がこんな駅を利用するのかというと、当駅は作業員の保線用基地として使用されている側面がある。もともと、当駅を含む区間は単線であり、当駅は列車の行き違いをする信号場として開設した。その後複線化の進展により管理局裁量の仮乗降場に昇格した。が、当駅周辺の集落は仮乗降場になってそこまで時間がたたないうちに消滅しており、この時点で当駅の存在価値があったかどうかが疑われる。
しかし、保線という面で見てみれば、当駅はなっがいなっがいトンネルの間にある場所に位置しており、両隣の駅のほぼ中間地点にあるため、場所としては適切な場所なのである。国鉄最後の日の1987年3月31日に一日だけ国鉄駅に昇格した。
一応、夏の時期であれば当駅から通じる林道を30分ほどたどると岩屋海岸・文太郎浜・美利加浜の3つの洞窟や海岸にたどりつくことができるので、散策や釣りなどで訪れる人も少なからずいる。また、廃道を1時間ほどたどればクマとのバトルをすることができる。国道37号に抜けることもできる。なお、あらかじめ言っておくが、国道も含めてとんでもない山の中である。GPSなど通じるわけがないし、万が一遭難などをしてしまっても助けなど呼ぶことはできないかもしれないので、むやみやたらに挑戦をすることはおすすめしない。
訪れ方[編集]
※ 以下は2023年5月改正時のダイヤをもとに記述する。
当駅は道内の大幹線である室蘭本線に位置しているため、たくさんの列車が往来する。しかし、そのほとんどは特急や貨物といった当駅を通過する列車であり、普通列車でも一部の列車は当駅を通過してしまう。このため、当駅に停車する列車は下り2本、上り4本となっている。最もここの末端区間や女子高生とともに卒業した駅と比べると、それらの駅の3倍も停車列車の本数がある。しかし、計画にミスがあると携帯も通じない何もない空間に数時間閉じ込められる可能性があるため、当駅を訪れる際には各種公式ホームページやこのエンペディアというすばらしいサイトを使ってあらかじめ下調べをしてから訪れることをおススメする。
現行のダイヤで最も短時間で訪問するためには長万部を19時28分に出発する東室蘭行に乗車する。小幌には44分に到着し折返し20時18分発の長万部行で帰還するのが最も短時間で訪れる方法となっている。しかし、夏に訪れる場合、クマなどの野生動物に遭遇する可能性があり、命の保証はできかねない。また、冬に訪れた場合、野生動物に遭遇することはほぼないだろうが、極寒の中屋外で35分も滞在するのは相当な体力と勇気を必要とするだろう。そして、最大の問題となるのが帰りの長万部行の列車は小幌駅発の最終である。つまり、間違って乗り遅れるなんていう芸をかましてしまうと、翌朝8時半過ぎの列車まで山の中で一晩過ごす羽目になる。携帯も通じない屋外で一晩野宿する精神的苦痛は非常に大きいだろう。むしろ本当の意味での秘境駅を味わえるのである意味おススメでもある。そのためこの方法で訪問している方は少なく、ブログ等で残している中だとこの方ぐらいだけだと思われる。
このほかに容易に訪れる方法としては、東室蘭を13時56分に出る列車に乗り、小幌に15時6分着。折返し50分発の東室蘭行で登別方向に引き返す方法である。この方法は当駅に訪れる方法としては最もポピュラーな方法であり、豊浦町でもこの列車で向かうことがオススメされている。とりわけ2016年のダイヤ改正以降はこの列車で訪れることが当駅到達への第一関門とされるだろう。
なお、先述したとおり夏には当駅から林道をたどると外にでることができるので、海岸を見学しに行くのもありだろう。この場合、先述した15時台に到着する列車2本のうちのどちらかで当駅に向かい、当駅17時34分発の長万部行で大都会長万部に帰還するという方法をとるとうまい具合に時間を消化することができるので、暇な人はチャレンジしてみるといいだろう。
参考:時刻表[編集]
※2023年5月改正時点
- 東室蘭方面
- 15:50
- 19:44
- 長万部方面
- 8:36
- 15:06
- 17:34
- 20:18
廃止議論[編集]
JR北海道はこんなところにある駅でも大切に残してきたが、昨今の経営事情の悪化により、小幌駅の廃止が取りざたされた。
このことに当駅の所在主である豊浦町は異議申し立てを行った。理由として町としての大切な観光資源であり、当駅が廃止されると町にとって大きな痛手となるからと報道された。協議の結果、町がJR北海道に維持費を払うことで1年間の維持が約束された。以後も1年毎に契約更新と維持費の支払いを行っている。
とはいえ、道中央部の某自治体のように財政破綻に陥るか鉄道に冷淡な首長が当選して、豊浦町が駅維持の補助金負担ができなくなれば、後はお察し状態なので日本一の秘境駅に訪れたいのであれば、早いうちに行くことをおススメする。
隣の駅[編集]
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
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