大麻

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大麻(たいま、おおあさ)とは、中央アジア原産のアサ科植物の一種をいう。
学名はカンナビス・サディバ・エル 広い意味では、繊維植物の位置分類であるのひとつである。

概要[編集]

繊維・種子の利用[編集]

繊維は注連縄(しめなわ)に用いられるほか、麻繊維(ヘンプなど)の原料であるり、表皮を剥いたものを麻殻(苧殻)という。
種子は食用とされ、七種唐辛子に使われる。麻の実はヤマガラの飼料ともされたが、自然保護の観点から野鳥の飼育が禁止されたため、需要が減った[1]

医療・嗜好面[編集]

昨今はマスコミなどによって害毒面で語られることが多いが、「大麻」と「麻薬(正しくはヤマイダレの「痳薬」。鎮痛剤のモルヒネが代表的)」と「覚醒剤」(ややこしいことに、エフェドリンの原材料となる「麻黄」がある)の区別がマスコミ関係者などではっきりしていないことが多いため、混乱が起きている。
大麻の葉は乾燥大麻になるといわれているが、「草」「葉っぱ」「グラス」といわれる。樹液(というか、「バッツォ」と呼ばれる花芽からの抽出分)は大麻樹脂になる。麻酔性物質を含む。「摂取すると幻覚作用がある」されるが、メスカリンなどと違ってほとんどない。「興奮状態、思考力低下を招く」ともいわれるが、基本的には弛緩作用のある「ダウナー系」なので、コカインなどのアッパー系とは区別される。
医療用と娯楽用あるいは嗜好用があり、カナダアメリカ合衆国の多くの州で医療用大麻はがんやてんかんの治療に使われる。統合失調症などの精神病や、知能の低下を引き起こす可能性がある。日本国内では、繊維としての栽培を除き[2]、嗜好目的での大麻草の栽培や所持、譲渡は大麻取締法で原則禁止されている。無許可で栽培した場合は7年以下の懲役、所持や譲渡した場合は5年以下の懲役と定められており、営利目的の場合はさらに重罪となり懲役が重くなる。とはいえ、古くから栽培されている植物なので、割合にそこいらへんに生えており、議員会館の敷地内に生えていたこともある。北海道などでは野生化している。
とはいえ日本の気候風土において栽培すると THC はほとんど生産されないので、ほとんど薬物としての効果がない。「麻酔い」という言葉は一応存在する。

メリット[編集]

  • 病気による痛みの緩和。
  • 抗がん剤が引き起こす吐き気の抑制。
  • 抗がん剤が引き起こす食欲減退を増進。
  • 煙草などと比較すると中毒性が少ない。
  • 大麻を解禁し正規に取引がされた場合、大麻の密輸や密売の取り締まりにかかる費用から、違反者の逮捕、裁判、収監に関する費用を大幅に削減でき、裏社会の市場が縮小して、犯罪の減少や安全性が担保される可能性が増える。カナダなどではこのような理由で合法化された。

デメリット[編集]

副作用として

  • 大麻を吸引したことにより、その人物が異常行動を起こす場合がある。
    • アメリカで大麻を初解禁したコロラド州では、様々な事件や事故が発生した。子供が誤飲して病院に緊急搬送されたり、夫が妻を殺害したりなどである。
  • 大麻吸引で性格異常になる例が多いとされるが、性格が素直になってそれまで隠していた自身の性格を曝け出している可能性があるとされる。
  • 幻覚や幻聴に苛まれる場合がある。
  • 他の薬物に手を出すきっかけになるため、「ゲートウェイ・ドラッグ」とされる。

文化[編集]

世界では紀元前1万年以前から栽培されている。薬としての最初の使用の記録は2700年前の中国。 日本には大麻を吸引する文化がなく、繊維植物として利用されていた。
繊維を取った残り物である「麻幹(おがら)」は、迎え盆・送り盆(盂蘭盆会)の際に焙烙で焚かれるという風習があるが、エホ症など「他宗は根絶すべし」という立場の人には嫌われる。 大麻から表皮を剥いて繊維とする作業を「麻取り」という。収穫期には女衆が麻取り小屋に集まって、世間話に興じながらこの作業を行なった。 小泉八雲の『怪談』の中の一篇である『幽霊滝』は、この麻取り小屋が舞台になっている。
西欧では「糸紬ぎ小屋」がその場であり、民間伝承が伝えられる場であったという。

脚注[編集]

  1. 昔はヤマガラに芸を仕込んでおみくじ引きをさせたが廃れた。香港や臺灣では文鳥が使われるという。
  2. いわゆる「麻の実」の生産は合法だが、ガンマ線を照射して発芽防止処理を行わなければならないので、麻の実はほとんど中国産である。とはいえガンマ線放射されていることは同様ではある。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

大麻の取り締まりに反対するサイト及びページ

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薬物問題全般を扱う
大麻の体験記
日本人向け大麻見学ツアーサイト
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