大友福夫

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大友 福夫(おおとも ふくお、1913年9月29日[1] - 2000年3月28日[2])は、経済学者。専修大学名誉教授、専修大学社会科学研究所所外研究員[1]、研究参与[2]

山形県東田川郡八栄島村生まれ。藤島村(現・鶴岡市)および北海道室蘭で育つ。室蘭中学校を経て[1]、1935年小樽高等商業学校卒業。小樽高等商業学校嘱託。1939年東北帝国大学法文学部経済学科卒業。東亜研究所第4部勤務。1946年3月外務省管理局嘱託。1946年10月政治経済研究所勤務[3]。経済部労働班に所属し[4]、労働問題の調査研究に従事[5]。1949年専修大学商経学部助教授、1950年教授[3]。1961年「企業別労働組合論」で経済学博士(専修大学)。1984年定年退職[5]。この間、専修大学学生部長(1957-1959年)、経済学部長(1965-1968年)、専修大学社会科学研究所長(1975-1981年)、学校法人専修大学理事[3]民主主義科学者協会幹事[6]日本学術会議第3期会員(1954-1956年)[3]社会政策学会代表幹事(1974-1976年)なども歴任した[7]。社会政策学界の重鎮。1952年に大河内一男企業別組合の本質をめぐり大河内=大友論争を行った[5]。大友は大河内の出稼型論では戦前の日本の労働組合が職業別組合産業別組合が主であったことを説明できないこと、出稼型論が宿命論で実践的でないことを批判した[8]

著書[編集]

単著[編集]

  • 『日本労働組合論』(未來社、1981年)

共著[編集]

  • 『統一的労働運動の展望』(遠藤湘吉、舟橋尚道、藤田若雄大島清共著、労働法律旬報社、1952年)

編著[編集]

  • 『勞働組合講座 1 勞働者の權利と自由』(天達忠雄、堀江正規共編、五月書房、1954年)
  • 『勞働組合講座 2 社会保障』(天達忠雄、堀江正規共編、五月書房、1954年)
  • 『勞働問題事典』(編、青木書店[青木文庫]、1955年)
    • 『労働問題資料事典 第4巻 労働問題事典 . 労働問題用語辞典』(大友福夫編、西村豁通編、日本図書センター、2014年)
  • 『講座 勞働問題と勞働法 第3巻 勞働爭議と爭議權』(松岡三郎共編、弘文堂、1956年)
  • 『社会政策四十年――服部英太郎博士追悼・遺文集』(編、未來社、1967年)

記念論文集[編集]

  • 黒川俊雄、佐野稔、西村豁通編『大友福夫先生還暦記念論文集 第1巻 労働組合運動の現代的課題』(未來社、1983年)
  • 黒川俊雄、佐野稔、西村豁通編『大友福夫先生還暦記念論文集 第2巻 社会政策と労働問題』(未來社、1983年)

出典[編集]

  1. a b c 「大友福夫先生に聞く 回想Ⅰ」『専修大学社会科学研究所月報』No.283、1987年2月
  2. a b 所報PDF」『社会科学年報』第35号、専修大学社会科学研究所、2001年3月
  3. a b c d 「大友福夫教授 履歴・業績」『専修経済学論集 記念』第18巻第12号(通巻36号)、1984年3月
  4. 「資料Ⅲ 役員・関係者名簿」『政経研究』No.21、1976年11月
  5. a b c 望月清司「献辞」『専修経済学論集 記念』第18巻第12号(通巻36号)、1984年3月
  6. 湯浅光朝『科学五十年 改訂版』時事通信社、1956年、283頁
  7. 歴代本部校および代表幹事・事務局一覧 社会政策学会
  8. 二村一夫企業別組合の歴史的背景〔補訂版〕

関連項目[編集]