国鉄451系電車・国鉄471系電車
国鉄451系電車・国鉄471系電車とは、日本国有鉄道が開発、設計した交直両用急行型電車である。
登場した経緯[編集]
国鉄153系電車によって東海道本線の急行列車が電車化され、スピードアップの実現と、捻出した旧型客車によって長距離急行列車の増発が可能になった。さらなる急行列車の電車化には勾配区間と交流電化区間が立ちはだかった。これに対して登場した形式は前者が国鉄165系電車、後者は本形式であった。
概要[編集]
車体構造は国鉄153系電車後期型とほぼ同じ2扉デッキ付クロスシート、車体は2900mmで裾は絞られている。ただし、ホームの低い線区での運用があるので出入口にステップが設けられた。台車は国鉄165系電車と同様である。整流機器は国鉄401/403系電車と同様である。塗色はローズピンクに窓周りがクリーム色である。室内はクロスシートである。
本形式一覧[編集]
クモハ451形[編集]
12両が製造。交流50Hz対応の初の急行型電動制御車である。
モハ450形[編集]
同じく12両が製造。ほぼ同上である。
クモハ471形[編集]
13両が製造。交流60Hz対応の初の急行型電動制御車である。クモハ451形との差は交流周波数の違い程度。なお、12,14番は欠番となっている。
モハ470形[編集]
451系モハとほぼ同等。(周波数は60Hz)
クハ451形[編集]
40両が製造。制御車となる。こちらは制御車のため、どちらの周波数にも対応する。
サロ451[編集]
0番台[編集]
26両が製造された。サロ152とほぼ同じ構造で簡易運転台付きの優等付随車である。
100番台[編集]
0番代にCPが追加されたもの。5両が製造。後に改造車の発生により両数が追加される。
サハ451[編集]
0番台[編集]
101[編集]
サハシ451[編集]
国鉄サハシ153形電車とほぼ同じ車体構造である。
運用[編集]
常磐線、北陸本線の準急列車、急行列車を電車化して旧型客車や気動車を置き替え、他線区での増発に転用した。さらなる増発には国鉄453系電車・国鉄473系電車が新製され、混用された。
改造車[編集]
国鉄時代にはMT46はMT54に変更されたほか、全車に冷房化改造が行われた。
モハ471形[編集]
クモハ471形の運転台を使用停止し、中間車とした車両。
サハ451形[編集]
サハ451形の運転台を使用停止し、中間車とした車両。
クハ455形200番台[編集]
クハ451-25とクハ451-26を455系に編入し、クハ455-202とクハ455-203とした。
廃車[編集]
ビュフェ営業廃止によりサハシ451は1978年までに、急行列車の運用廃止によりサロ451は1990年までに廃車となった。その他の形式は後年まで使用されたが、他形式へ改造されたほか、北陸本線では北陸新幹線開業による第三セクター化に伴い、全車廃車となった。