国鉄キロハ25形気動車

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国鉄キロハ25形気動車は、日本国有鉄道が設計、開発したディーゼル動車 (気動車)である。製造は全車両が新潟鐵工所である。

概要[編集]

前位側に運転台、便所、洗面所、二等室、後位側に三等室を持つ二等、三等合造気動車である。前期型は三等室の客用窓はバス窓であったのに対して、後期形は一段上昇窓となった。二等室は回転クロスシート、三等車は固定クロスシートであった。等級制度改正後は二等室は一等室、三等室は二等室となった。

主要諸元表[編集]

国鉄キロハ25形気動車主要諸元表
形式 キロハ25
定員 2等32人・3等42人
自重 33.5t
換算量数 積3.5/空3.0
主要寸法最大長 21300mm
主要寸法最大幅 2928mm
主要寸法最大高 3925mm
主要寸法車体外部の長 20803mm
主要寸法車体外部の幅 2803mm
主要寸法台車中心距離 14400mm
床面高さ 1285mm/1250mm (2等/3等)
踏段高さ 970mm
運転室の有無
便所の有無 和式1
出入口数 (片面) 2
台車形式 DT22A/TR51A
軸距 2100mm
連結器及び緩衝装置 密着小型自連
ブレーキ種別 DA1
ブレーキ空気圧縮機 C600
ブレーキシリンダ 254×250SO×2
ブレーキ率 90%
機関形式 DMH17C×1
機関標準出力/同回転数 180PS/1500rpm
動力伝達方式 液体式
充電発電機方式容量 直流24V 1kW×2
照明方式 蛍光灯20W×16交流
蓄電池種別 TRE16
蓄電池容量 (5時間率) 24V/320Ah
冷却水容量 415l
潤滑油容量 52l
変速機油容量 34l
送風機容量 280m3・min-1/1470rpm
燃料タンク容量 400l
最高速度 95km/h
製造初年 1960年
製造所 新潟鐵工所

運用[編集]

西日本を中心に準急列車急行列車に運用された。

格下げ[編集]

国鉄キロ28形気動車の登場により室内設備の劣る本形式は冷房化改造の対象から外れ、1969年4月1日までにすべて二等車に格下げとなって国鉄キハ26形気動車となり、300番台に付された。このためグリーン車となった車両はない。使い勝手が悪いため、304と307は荷物車、他の車両は郵便荷物合造車に改造され、番台消滅した。なお、キユニ26に改造された車両は1等室、2等室の仕切り壁を郵便室、荷物室の仕切り壁に再利用されている。

キロハ25車歴表
番号 落成年月日 製造 落成配置 最終配置 その後の番号 処理年月日
キロハ25 1 1958.06.28 新潟鐵工所 田端 名古屋 キハ26 301 1968.07.12
キロハ25 2 1958.06.28 新潟鐵工所 田端 名古屋 キハ26 302 1968.07.17
キロハ25 3 1958.07.15 新潟鐵工所 田端 名古屋 キハ26 303 1968.10.11
キロハ25 4 1958.07.15 新潟鐵工所 竹下 名古屋 キハ26 304 1968.07.16
キロハ25 5 1958.07.15 新潟鐵工所 竹下 福知山 キハ26 305 1967.10.05
キロハ25 6 1960.08.20 新潟鐵工所 福知山 福知山 キハ26 306 1967.10.04
キロハ25 7 1960.08.20 新潟鐵工所 福知山 福知山 キハ26 307 1967.10.26
キロハ25 8 1960.09.24 新潟鐵工所 高松 高松 キハ26 308 1967.10.23
キロハ25 9 1960.09.24 新潟鐵工所 高松 高松 キハ26 309 1967.10.06
キロハ25 10 1960.10.06 新潟鐵工所 宮原 鳥取 キハ26 310 1969.04.01
キロハ25 11 1960.10.06 新潟鐵工所 宮原 鳥取 キハ26 311 1969.04.01
キロハ25 12 1960.10.06 新潟鐵工所 宮原 鳥取 キハ26 312 1969.04.01
キロハ25 13 1960.10.06 新潟鐵工所 高松 高松 キハ26 313 1967.09.23
キロハ25 14 1960.10.11 新潟鐵工所 高松 高松 キハ26 314 1967.10.04
キロハ25 15 1960.10.11 新潟鐵工所 高松 高松 キハ26 315 1967.10.07

関連項目[編集]

参考文献[編集]