信号機
信号機(しんごうき)とは、鉄道や道路における交通の安全の確保、交通の流れを円滑にするために、車両、歩行者、列車等の進行の可否などの信号を送る装置である。略して、単に「信号」とも書かれる。
概要[編集]
鉄道用と道路用に分かれる。
道路用信号機[編集]
道路用は、「交通信号機」である。「交通信号」と略されることがある。交通信号機は、道路の交差点に設ける、青(緑)、黄色(黄橙?)、赤(シグナルレッド)の三つの色を用いる。「青・黄色・赤」の意味は、「進・待・止」である。
本章では道路の信号機(交通信号機)について記述する。歩行者用信号機には、黄色が無く、青の点滅が黄色と同じ扱いになる。自転車は、歩行者用信号機に従って走行する。ただし、自転車専用信号機の一部には、黄色が付いているものも存在する。
車両用信号機では、横の信号が赤であっても、前方の信号が青であるとは限らない。全方向の信号が一時的に赤信号になったり、時差式信号機のように対向側のみといった特定方向の信号が赤信号に変わる時間をずらしているものもある。道路の混み具合によって、青信号と赤信号の時間を、交通管制により、交通管理センターや警察署のコンピューターがコントロールする。
色の順番にも決まりがあり、色が横に並ぶ信号では、左から青・黄色・赤、つまりGYR配列(●●●)、色が縦に並ぶ信号では、下から青・黄色・赤となっている。
信号機の光源は、電球式とLED式がある。昔は電球式で、電球式信号機は、レンズカバーに色がついていて、太陽に当たると何色が点灯してるのかがわかりにくい。これを「疑似点灯」という。LED信号機は、レンズカバーが無色なので、太陽に当たっても色が見分けやすい。
- 青信号「●●●」
- 安全、ゴーサイン、進行可能を示す青色または緑色の灯火信号。行くことが安全である印。別名「緑信号」とも表記される。「青信号」の「青」の英語表記は、blueではなくgreenである(青色信号=緑色)。青信号の色は、●黄緑色~●真緑(純粋な緑)~●緑寄りの青緑色~●青緑色~●水色まで幅が広い。
- 車は、直進・左折・右折することができる。ただし、二段階の右折方法により右折する原動機付自転車は、右折する地点まで直進し、進もうとする方向の信号が青になるのを待つ。
- 歩行者・自転車は、横断することができる。
- 黄信号「●●●」
- 注意や待ての意味を促す黄色の灯火信号。まもなく赤信号に変わることを知らせる信号。赤信号に変わる直前。まもなく進めなくなるという意味で、進行をやめて、停止信号の始まりを促される合図。
- 車は、停止位置から先へ進んではいけない。ただし、停止位置が近くて、安全に停止できない場合は、他の交通に注意してそのまま進める。右折車の場合、既に停止位置を越えて交差点に入った場合は、安全に停止できるのにも関わらず進むことができ、右折待ちの場合は、青信号で停止位置を越えて交差点に入った右折車が黄信号や赤信号に変わっても進行できる。この例外が「
信号が黄色の時は、右折車のみ、安全に停止できるのにも関わらず、他の交通に注意して進める場合もある」「停止位置が近ければ注意して進める」と覚えている方が多く、正確には、「停止位置が近いとき以外は『注意』ではなく『止まれ』」である。停止位置が近くて、安全に停止できない場合とは、「急ブレーキにより、追突されることもある」「スリップする」という意味である。
自動車用信号の黄色の時間は、普通は3秒が多く、最少2秒、最大4秒。
- 歩行者・自転車=青の点滅信号。「●●⇔●●」。歩行者・自転車は、横断を始めてはいけない。横断中は、速やかに横断を終わるか、横断をやめて引き返さなければならない(自転車の場合は後退かUターン)。自転車専用信号機の一部には、青点滅ではなく、黄色が付いているものも存在する。歩行者用信号の青点滅時間は、最少4秒(8回)、最大9秒(18回)。自転車専用信号の黄色の時間は、最少3秒、最大5秒。
- 赤信号「●●●」
- 交通機関で、停止・進入禁止(進入NG)・危険を示す赤色の灯火信号。停止信号。色名については、「シグナルレッド」を参照。
- 危険や物の不足などを知らせる警告。
- 車は、停止位置を越えて進んではいけない。ただし、右折待ちで、すでに停止位置を越えて交差点内に入っていて、黄色から赤に変わった場合は、そのまま進むことができる。
- 歩行者・自転車は、横断してはいけない。
- 青の矢印信号「例:」「●●●→」「●●●↑」
車は、赤信号や黄信号でも、矢印の方向に進むことができる。右折矢印の場合には、転回することもできる。ただし、右折の矢印の場合には、二段階の右折方法により右折する原動機付自転車は右折できない。
色は青信号の色と同じ。
青の矢印の灯火には、全方向の矢印信号では、青信号を表示しないで、青の矢印信号だけで交通整理を行う信号機もある。全方向の矢印信号の場合、矢印消灯後は黄信号になるが、矢印方向に関係なく、黄信号に変わるので、その変わり目は要注意。右折矢印からの黄信号は、右折者のみ黄信号の行動をするだけである。
- 黄色の矢印信号「例:」「●●●→」
路面電車専用の矢印信号である。路面電車以外は進んではいけない。
- 黄色の点滅信号「●●●⇔●●●」
車・歩行者・自転車は、他の交通に注意して進むことができる。青信号とよく似ているが、青信号よりも安全確認などの注意力を高めて通行すべきと言える。青信号の代わりになるもの。場所は、一本道を渡る横断歩道に設置されている押ボタン式信号機や、高速道路のトンネル用信号、一灯式信号機、信号機の色の配列がYYR配列(●●●)のものにある。押ボタン式信号機の場合、押ボタンを押すと、黄色の点滅が青信号に変わる。そして、車両用信号が黄信号→赤信号に変わる。YYR配列は、左側の黄色が黄色点滅用、右側の黄色が点滅しない黄色となっている。黄色の点滅信号から点滅しない黄色に変わるものである。
黄色の点滅は、車のライトで表すと、ウィンカーに当たる。
- 赤の点滅信号「●●●⇔●●●」(シグナルレッドの点滅信号)
車や自転車は、停止位置で一時停止して、安全確認をしてから進むことができる。歩行者は、他の交通に注意して進むことができる。赤の点滅信号から赤信号に変わるとき、黄信号にはならない。
- 黄色が交互に点滅「●●⇔●●」
カーブ先、高速道路の出口などにあって、先の信号が見えないため、それを予告するための信号。予告信号。この先本信号灯がある事を知らせ、速度を抑制することを目的としている。
点滅信号の時間[編集]
点滅時間については、黄色の点滅および赤の点滅時間の明滅周期=1秒。点灯時間・消灯時間共に0.5秒。歩行者用信号機の青の点滅時間の明滅周期=0.5秒。点灯時間・消灯時間共に0.25秒。点滅周期0.5秒で点滅回数が1回。
灯器(灯機)[編集]
様々な形態があるが、角形は消滅寸前である。庇の形も様々である。
鉄道用信号機[編集]
道路用と同じく、3色以上の信号で、JRの場合は一般的に1500m間隔、都市部で600m間隔で設置される。青が進行、赤が停止なのは車と同じだが、黄色は注意(45km/h制限)、黄色2灯は警戒(25km/h制限)、青+黄2色は減速(65km/h制限)を意味する。
京成電鉄と北越鉄道では、青色は130km/h以下での進行を意味し、130km/hを越える運行を認める青色2灯表示がある。ただし青色2灯は、特急はくたか新幹線化後の北越鉄道では使われていない。
なお、ATCやATOの適用路線では、色灯式の信号を使用せず、列車に制御信号が発信される。
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遠方信号機[編集]
道路で言う予告信号機のこと。注意・減速・進行の3現示で、停止させないことから赤は埋められている。
中継信号機[編集]
次の信号機が見えにくい場所に設置される、7灯式の信号機。7個中3個を点灯させて、3灯の並びで進行・注意・停止を表示する。