令和5年台風第13号

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令和5年台風第13号とは、2023年9月5日沖縄県付近で発生し、上陸しなかったものの9月8日から9日にかけて東日本を中心に大雨を降らせた台風である。国際名(アジア名)は「インニョン(Yun-yeung)」。

概要[編集]

9月5日に熱帯低気圧から台風に発達した台風13号は勢力が弱く、8日の21時には静岡県の南で熱帯低気圧に変わったものである。一方、台風の東側に暖かく湿った空気が流入し、台風から離れた千葉県福島県などの太平洋沿岸で雨雲が発達。一部では線状降水帯が発生し、観測地点における降水量の観測史上1位を更新した個所もあるなど記録的豪雨となった[1]

被害[編集]

福島県で1人、茨城県で2人の死亡が確認されたほか、21人の軽傷者が発生した[2]。また、家屋についても福島県・茨城県・千葉県で全壊が19棟、さらに東京都神奈川県静岡県を含む1都5県で6,401棟の住家被害が確認されている[2]

ライフラインにも被害が発生しており、河川の増水で橋梁ごと配水管が流されたり、道路の崩落に巻き込まれて配水管が破損したりするなどの被害が福島県・茨城県・千葉県で確認され、合計176戸が断水した。なお、9月11において全戸の断水が解消したものである。電力供給においても東京電力東北電力管内でそれぞれ最大10,000戸程度の停電が発生。また、中部電力管内においても一部で停電があったとされている[2]

病院薬局などでも浸水の被害が出ており、福島労災病院においては調理場やボイラー室のある地下に浸水が発生。業務用冷蔵庫やボイラーのポンプが冠水により故障したほか、配膳用エレベーターが停止するなどの被害が発生した。一方、9月11日には復旧が完了しており、診療制限はなかったとされる[3]

災害検証[編集]

被災した市町村では災害検証が始まっており、被災要因などの調査・検証の検討が進められている。いわき市による災害検証の中間報告[4]について、令和元年東日本台風でも氾濫の発生し今回も甚大な被害を出した宮川流域を中心に検証を進めており、勝手橋を含む橋梁の影響で越水が発生した可能性を示唆している。また、千葉県茂原市を流れる一宮川においては以前より護岸の改修工事を進めていたものの、一部で仮設堤防となる土のうを十分な高さで設置していないことが判明[5]。当該箇所から漏水し、広範囲にわたって浸水したものであり、災害検証と並行して法的な観点からの検証会議が行われている[6]

余談[編集]

いわき市が台風被害を受けて広報誌を臨時に刊行したものの、市議会を中心に内田市長の選挙ビラではないかという批判が出た[7]。一方、市長が実際に被災地を視察したのは事実であり、内容も被災状況や被災者に向けた救済制度の案内などであったため、問題ないとする市民の声も多く聞かれた。

いわき市は2011年の東日本大震災の際、当時の市長が県外に逃げたというデマが撒かれたり[注 1]、令和元年東日本台風の際にもリーダーシップが不十分であったなどという批判も多く出ていたため市のトップがしっかりと動いているという姿を見せる狙いもあったといわれている。なお、初版投稿者が被災後の後片付けをしている最中に内田市長と市の職員数名が来訪。視察と共にお見舞いの言葉とボランティア支援などが書かれた案内書を受け取ったものの、その後数日間で市議会議員が来なかったことは記しておく。

注釈[編集]

  1. 加えて当時の前々市長が死んだというデマも出た

脚注[編集]