ライトバン

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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ライトバンとは自動車の分類の一種であり、屋根付きの小型貨物車を指すものである。フルサイズバンよりも小さく、かつ軽バンよりも大きいサイズが含まれる。

概要[編集]

貨物自動車の一種であり、日本ではプロボックスに代表されるようなボンネットを持つ2ボックスタイプとハイエースに代表されるようなワンボックスタイプが主流である。欧州で人気のあるフルゴネットタイプやモノスペースタイプは日本では少ない。また、トヨタ・ダイナに設定されていたルートバンのように、ライトトラックをベースにバンのボディをまとわせたものも存在していた。

もともと荷物が詰めるように広い荷室を持つが、2ボックスタイプでは後席を畳んでより荷室を広げたり、ワンボックスタイプではそもそも後部座席を設定していないタイプもある。

ライトバンに似た分類としてステーションワゴンミニバンが存在するが、これらは乗用車ベースで荷室を大きくしたものであるのに対し、ライトバンはトラックの荷台に屋根を付けて荷室にしたものであり、それぞれの発祥が異なっているとされる。

ライトバンはその荷室の広さを生かし、配送業(小口配送やラストワンマイルなど)や職人業などに広く活用されるほか、キャンピングカーのベースにしたりバイクのトランスポーターなど、個人の趣味にも利用されることがある。

主な分類[編集]

2ボックス(ボンネットバン)

トヨタ・プロボックスなどに代表されるタイプであり、一般的な乗用車と同じような感覚で運転することが可能であるため取り回しがしやすいという特徴がある。軽自動車規格を満たす軽ボンネットバンもあり、日本で物品税が存在していた時代においては非課税(後に5.5%へ)であったことから人気があったジャンルでもある。日本においては軽ボンネットバンも含め、2025年時点で生産・販売されているのは日産・ADとトヨタ・プロボックス(OEMであるマツダ・ファミリアバン含む)のみであり、同年11月をめどにADも販売を終了する予定である。

ワンボックスタイプ(キャブオーバーバン)

トヨタ・ハイエースに代表されるタイプであり、エンジンを座席の下に配置するキャブオーバーにすることで荷室長を広くしたものである。なお、過去の軽バンの中にはミッドシップリアエンジン・リアドライブになっているものもあった。最大積載量が2ボックスのものより多くなっており、なかには1トン近く積めるものもある。大柄な見た目に反し、ホイールベースが短く取り回しに優れていることもある。

荷室が広く、中には後席を持たないグレードも設定されており、様々なカスタムのベースとしても使われる。例えばキャンピングカーのベースとして使われるほか、デスクや大容量のバッテリーなどを搭載し、移動オフィスとしての事務室車のベースとしても利用されることがある。また、競技用バイクの運送用車両(トランスポーター)として利用されることもある。

前述のダイナルートバンはより重量物を積載するためにトラックベースで製造されたものであり、ハイエースの最大積載量が1トンを超えるまでは現金輸送車などのベースとして採用されていた経緯がある。

フルゴネットタイプ

日本にはあまり見られないが、欧州で主流のタイプ。セダンの前半分とワンボックスの後ろ半分を合わせたような見た目であり、日本では2代目日産・ADに設定されたAD MAXというグレードがフルゴネットに近い見た目をしていた。日本メーカーでカタログモデルとなったフルゴネットはこれと3代目スズキ・アルトに設定されていたハッスルのみである。

モノスペースタイプ

やはり欧州で主流なタイプであり、日本ではホンダ・N-VANなどの一部の軽自動車程度である。1.5ボックスとも呼ばれ、ミニバンに近い形状のものが多い。

ウォークスルーバン

運転席から直接荷室へ移動することができる構造をもつタイプ。ほとんどが1ナンバー規格のため、ライトバンと見做せるものは少ないものの、ダイハツ・ミラの初代から4代目までにウォークスルーバンモデルが設定されていた。

関連項目[編集]