ヘヴィメタル

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ヘヴィメタル(heavy metal)は、ロックのジャンルの一つ。略称「ヘヴィメタ」、「HM」、「メタル」。ファンは「メタラー」と呼ばれる。

概要[編集]

新たなヘヴィメタルの確立[編集]

1980年後半からヘヴィメタルブームが衰退していった。しかし、この状況を突破したのがスラッシュメタルバンドのメタリカであり、1991年に発表した同バンドのアルバム『メタリカ』はモンスターアルバムとして商業的に成功する。

1990年後半からは、特にヨーロッパの地域でメロディックデスメタルゴシックメタルメタルコアなどの新鋭なるヘヴィメタルサブジャンルが生まれた。また、2000年以降は、リンキン・パークコーンスリップノットディスターブドなどのヘヴィメタルにラップ電子音楽などの要素を加えた「ニュー・メタル」が人気を博した。

2010年以降からは、BABYMETALのようにアイドルと融合したカワイイメタルというのもが生まれた。海外や日本のベテランバンドが再結成されたり、オリジナルメンバーに戻って復活というとても熱い現象が起きている。

特徴[編集]

  • ディストーション・サウンドが特徴的で簡単に言うと「ギュイーン」とか「ジャーン」となっているサウンドが多いため、楽器隊は「歪んだ音」を出して、演奏をしている。ギターベースなどはチューニングを下げて演奏することが多い。また音を下げるため、7弦・8弦ギターといった、より低い音を出すギターを使用しているバンドも多い。
  • ドラムスは早いテンポが特徴的で手数が極めて多いものやそれに反して重圧感を出すために極端にテンポを落とすこともある。ドラムセット(ツーバス)や、左右の足で1つでツイン・ペダルを採用し、バスドラムを高速でキックペダルを踏み続けるスタイルが多い。
  • 主にパワーコードを採用しているため、構成コードを極限まで削っていくため、無機質な音になる。また、スケールはメジャースケールを採用することが少なく、主にマイナースケールを採用して、前述のパワーコードと相まって独特の音を醸し出している。
  • バンドによるが、「これがサビ」というものが存在しない、複雑な展開を取り入れるのが特徴的であるため、普段ポップスなどを好んで聴いている人にとっては「聴きづらい」と言われがちである。
  • 攻撃的な音楽であることから、ジャンルやバンドによる。エクストリーム・メタル系統になってくると、オカルト犯罪戦争猟奇麻薬悪魔崇拝などの暗いテーマが多い。また、主にパワーメタルのようにドラゴン魔法などのファンタジックなテーマもある。
  • ステージパフォーマンスに関しては、楽器隊による速弾きや特殊奏法などの採用、長時間演奏、ヘッドバンギングしながらの演奏などの演出をする。また、ほんの一部であるが特殊なものだと火を噴いたり、チェーンソーを振り回したり、自傷行為をするなど過激的なパフォーマンスをするバンドもいる。
  • ステージ前方はファンによるヘッドバンキング、モッシュなどがあるため、ゆっくり見たい人は後方で楽しむのがベスト。

イメージ[編集]

よく言われるのは「うるさい」。他にはコワモテ、ゴリゴリ、怖い、暗い、グロい、痛い、ダサいなど言われることがある。しかし、これはサブジャンルによってイメージが変わってくる。

サブジャンル[編集]

ヘヴィメタルの種類は多岐に渡って存在しているため、メタラーの中でも好きなものと嫌いなものが別れたりする。また、海外ではそこまでジャンルを意識していない。日本では雑誌『BURRN!』や伊藤政則の影響が強く、細分化されている。

また新しい音楽要素を取り入れたものに関して、「メタルだ」や「メタルじゃない」という話にはってしまうことがある。

一覧[編集]

地域別名称[編集]

主なヘヴィメタルレーベル[編集]

ファッション[編集]

ヘヴィメタルのファッションは、サブジャンルによって大きく異なるが、例を挙げると、モトリー・クルーガンズ・アンド・ローゼズなどのヘアメタルはスプレーで固めた髪にバンダナ、スパンデックスパンツ、レザーチャップス、レザーグローブゴテゴテな靴などを身につけたケバいファッション、グラインドコアスラッシュメタルはロングヘアまたパーマヘア、上下は比較的にパンク・ロックに近い。他にはブラックメタルはコープスペイント、ゴシックメタルはゴシックファッション、GWARスリップノットマッシュルーム・ヘッドなどの奇抜なコスチュームが特徴的。最近では、当時のような奇抜なファッションや長髪より、短髪のミュージシャンが多い。

語源[編集]

「ヘヴィメタル」とは、本来は「鉄よりも原子量が大きい金属原子」を意味する。レッド・ツェッペリン(鉛の飛行船)あたりが源流に位置するようである。グレアム・パーカーによる「マーキュリー・ポイズンニング(「水銀中毒」の意)」も参考にされたい。
現在では「メタル」という呼称もあるが、「それを言ったらアルミもありか?」という意見もないではない。

関連項目[編集]